2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25810140
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅原 徹 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (20622038)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 熱電変換 / 導電性接着剤 / プリンテッド・エレクトロニクス / 実装材料 / 印刷法 |
Research Abstract |
本若手研究では、当研究室で開発されたフレキシブルでストレッチャブルな配線や導電性接着材料を用いたプリンテッド・エレクトロニクス実装技術を用いて、トータルデザインのフレキシブルでストレッチャブルな熱電変換モジュールを開発している。 本研究の目的は、複雑なデバイスの材料配置から配線まですべてを印刷技術で実行するトータルデザインの印刷技術の確立である。これを実現するためには、例えば、ある高耐熱基板上に印刷法で形成した材料をフレキシブル(ストレチャブル)基板に転写することで、全体の可塑性を保ちつつ機械的な衝撃や熱サイクルなど外部環境の変化に対して非常に強いプリンテッド・デバイスを開発することができる。 本年度は、①小型のディスペンサーを用いてエラストマーマトリックス中に、熱電材料を埋め込むこと、②フレキシブルでストレチャブルな配線材料を印刷法により3次元的に描画するところに取り組んでおり、モジュール構造を構築するだけでなく、その変換特性も評価できている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本若手研究では、材料合成から、インク化、配列、焼結および実装まで全ての工程をトータルデザインで構築することを目標に掲げて研究を進めてきた。しかしながら、熱電材料のインク化は、初年度の到達目標に達していない。その理由は、ナノ粒子の合成法、およびインク化後の焼結(硬化)には一層の設備投資と開発時間を要すると考えられる。計画当初から、これらの困難は容易に想像できたため、本年度は、①小型のディスペンサーを用いてエラストマーマトリックス中に、(別の手法で作製された)熱電材料を埋め込むこと、②フレキシブルでストレチャブルな配線材料を印刷法により3次元的に描画するところに取り組んでおり、モジュール構造を構築するだけでなく、その変換特性も評価できている。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き、熱電材料のインク開発と並行して、実装材料とそれらの印刷実装を行う上で、世界に先駆けて印刷技術を用いたフレキシブルな熱電素子を創製していく。また、今年度の後半には、上記にて作製した熱電素子の変換効率を評価するとともに、過酷環境下での耐久性を評価するとともに、実際の環境下で数週間程度の稼働試験を行い実社会での有用性を確認する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初計画されたディスペンサー装置は、既存装置の改良することで対応した。その代りに、モジュールの熱フローシミュレーション用解析ソフトを購入した。次年度は、その教育訓練と実際の解析を実施する。 年度初めに、前年度に購入した熱フローシミュレーションの教育訓練を受講する。また、実験消耗品の購入や国内および国際学会への参加と研究成果の積極的な公表を行うために使用する。
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Research Products
(6 results)