2013 Fiscal Year Research-status Report
リユース橋梁のための主桁連結構造の設計法確立に関する研究
Project/Area Number |
25820201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
鈴木 康夫 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50431698)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | リユース橋梁 / 仮設桁 / 高力ボルト摩擦接合 / 高力ボルト引張接合 / FEM解析 |
Research Abstract |
本研究は,組立・解体が容易なリサイクル・リユース橋梁の部材連結構造を具現化するためのブレークスルー技術として,これまでに申請者らが提案してきた引張ボルト接合と高力ボルト摩擦接合を併用した新しい主桁連結構造の高強度化および設計法の確立を目的としたものである. 平成25年度は,鋼I桁のフランジ連結に引張ボルト接合を,ウェブ連結に高力ボルト摩擦接合を用いた連結構造に対してFEM解析を実施し,提案連結構造の力学挙動を詳細に検討するとともに,フランジ引張ボルト接合部の構造詳細の違いが連結構造の強度および変形性状に与える影響を詳細に検討した. その結果,申請者がこれまでに提案してきた連結構造のように,フランジ引張ボルト接合部の補剛ウェブを主桁フランジに平行に取り付けた構造よりも垂直に取り付けた構造の方が最大強度および最大強度時の変形量が増大し,より延性的な破壊モードとなることなどがわかった.また,過去に行われた実大載荷実験結果とFEM結果とを比較した結果,実験では初期不整,特にウェブの目違いによる高力ボルト摩擦接合部のすべり係数の低下に影響し,連結構造の力学性状にも大きな影響を与えていることなども明らかになり,初期不整が本提案連結構造の力学挙動に与える影響をより詳細に検討する必要があることなどが課題である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では,平成25年度は部分要素モデルを用いた載荷実験を実施する予定であり,全体モデルのFEM解析は平成27年度に実施する予定であった.実施年度の違いはあるが,ほぼ計画通りの内容を検討できている.
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要にも示したように,過去に実施された載荷実験では,試験体の初期不整の影響が大きいことが明らかとなった.したがって,今後は,まず,初期不整が連結構造の全体の挙動に与える影響を実験およびFEM解析により明らかにし,設計法確立のための基礎データの収集を行う. そして,初期不整の影響を考慮した上でパラメトリック解析を実施し,より詳細な力学挙動を確認するとととも,強度算定法などの確立を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度は,当初は部分要素モデルを用いた実験を実施する予定であったが,全体モデルを対象としたFEM解析による検討を中心に実施した.そのため,試験体製作費とFEMプログラム使用料との差額により当初計画と使用額とに差額が生じた. 全体モデルを用いた載荷実験のために,複数体の試験体を作製する予定である.
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Research Products
(1 results)