2013 Fiscal Year Research-status Report
砕波気液混相乱流の物理機構に基づく沿岸域炭酸ガス輸送モデルの開発
Project/Area Number |
25820232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Public Works Research Institute |
Principal Investigator |
大塚 淳一 独立行政法人土木研究所, その他部局等, 研究員 (50540556)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 砕波 / 混入気泡 / 画像計測 |
Research Abstract |
造波装置が設置された風洞水槽を使用して砕波下における混入気泡と飛沫の同時画像計測を行い、以下の結果を得た。(1) 強風時の送風のみのケースでは静水面から上方10cm程度の範囲で飛沫が通過し、気泡は静水面から下方15cm以上の深さにまで到達する。飛沫はごく短時間で撮影領域を通過するため間欠的にカウントされる一方、砕波下の混入気泡の移流拡散速度は遅いため同程度の気泡数が比較的長い時間計測される。また、小径気泡は浮力が小さいため深部まで運ばれて時間をかけて浮上するのに対して、浮力が大きい比較的径の大きい気泡はトラフレベル付近に多く存在する。(2) 強風下で波高10cm程度の規則波を造波したケースでは、送風のみのケースと比較して波高(有義値)が3割程度増加したにもかかわらず、飛沫と気泡の数や径の分布に大きな差は確認されなかった。この結果は、送風のみのケースでは水面に吹き付けていた風の状態が波高の増加に伴って波峰上方に沿うような流れへと変化し、水面に生じる抵抗が結果として送風のみのケースと大きく変わらなかったことが原因であると推察される。(3) 各実験ケースで計測された摩擦速度と飛沫の総体積の関係をプロットすると、海面の不安定化が生じるときのKoga numberを境界として、この値よりも摩擦速度が小さい場合、すなわち海面が安定化している状態では、摩擦速度の増加に伴い飛沫の総体積が増加する傾向となる。また、摩擦速度が大きく海面が不安定化している状態では、摩擦速度の増加に伴い飛沫の体積は減少またはほぼ一定となることが確認された。(4)風波レイノルズ数と各実験で得られた気泡の総体積との関係をプロットすると、両者の関係はかなりバラつきがあるものの、気泡の総体積は風波レイノルズ数で近似されることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は当初計画通り、画像計測による砕波下における混入気泡の移動速度、サイズと個数の時空間変化および砕波下の流速データの取得に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進展しているので実施計画通り進める。 平成26年度は2色Laser Induced Fluorescence(LIF)による炭酸ガス輸送速度の計測と実海域での溶存炭酸ガス濃度の計測を実施する。
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