2013 Fiscal Year Research-status Report
トウガラシが辛味を喪失する新規メカニズムの解明およびその一般化
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25850018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小枝 壮太 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (00629066)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | トウガラシ / カプサイシノイド / 辛味 / 非辛味 / 野菜 / Capsicum / 園芸学 |
Research Abstract |
1.非辛味系統の交配試験および原因遺伝子の調査を行った。No.2およびNo.80はp-AMTの変異により辛味を呈さないことが示された。また、No.3341とNo.2、No.80あるいはNMCA30036との交配より得られたF1が辛味を呈したことから、No.3341は新規メカニズムにより辛味を呈さないことを明らかにした。 2.Comt1およびComt2を単離し、両遺伝子の相同性解析や発現解析を行った。両遺伝子共に果実でのカプサイシノイドの蓄積に先行して胎座で発現が上昇したことから、カプサイシノイド合成に関与することが示唆された。 3.No.3341のComt1にタンパク質の機能不全を引き起こすような欠損変異を同定した。この変異が非辛味性の原因であるのかを交配試験により調査したところ、非辛味性とComt1の欠損変異は連鎖しなかったことから、原因は他の遺伝子変異にあることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交配試験および既知の原因遺伝子に関する解析については計画通りに進展し、その一部については学術論文として投稿・受理された。Comt1の変異はNo.3341の原因遺伝子ではなかったが、そのような場合を想定して別のアプローチを準備していたため、現在そちらで研究を継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、No.3341の分離集団を用いてゲノム解析を行い、原因遺伝子の同定を進める。また、遺伝資源の整備も予定通り進め、現象の一般化を行う準備を継続する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度予定していた実験の一部を次年度に変更したため。 次年度へ変更した実験に予定通りに使用する。
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Research Products
(4 results)