2014 Fiscal Year Annual Research Report
ブロモアルキンを活用したラジカル環化反応の開発および天然物合成への展開
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25860013
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Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
高橋 万紀 星薬科大学, 薬学部, 講師 (70409358)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ラジカル環化反応 / ヨウ化サマリウム / ブロモアルキンとアルデヒド / クロロアルキンとアルデヒド / ブロモアルキンとケトン |
Outline of Annual Research Achievements |
ブロモアルキンとアルデヒドの環化反応を行うことで環化体を得た。しかし、アルデヒドの調製が課題であった。そこで申請者はWeinrebアミドをDIBAL還元することによってアルデヒドを得ることにした。すなわち、-78°CでDIBAL還元を行った後、MeOHあるいはiPrOHで反応を止めた。続いて、ヨウ化サマリウムを0°Cで加えると良好な収率で環化成績体を得ることにH25年度では成功した。H26年度ではさらに本反応を簡便に行うことを目的に基質の条件検討を行った。Weinrebアミドの還元は、必ずしも低温で反応を行う必要はない。したがって、ブロモアルキニルアミドのDIBAL還元を0°Cの条件で行った。しかし、収率は50%から36%に低下した。0°CではブロモアルキンがDIBALと反応し、カルボアルミネーションが進行したためだと考えられる。したがって、臭素原子を塩素原子に変更したクロロアルキンでも同様に行うとどうなるのか検討したところ、0°CでDIBAL還元を行っても、収率が低下することなく、目的とする環化成績体を得ることに成功した。また、プロパルギル位に置換基がある基質で環化反応を検討したところ、ジアステレオ選択に問題があるものの良好な収率で環化成績体を得ることができた。H25年度でブロモアルキニルケトンは添加剤であるHMPAの量を調整することで環化成績体を得るに成功している。HMPAはヨウ化サマリウムの還元力を高めることがよく知られているが、毒性があるため代替品の開発が多く報告されている。また、HMPAの量が1から4当量で収率が大きく異なることから、濃度に依存せずに還元性が丁度よい添加剤のスクリーニングが必要である。そこで種々条件を検討したところ、NMPが選択性よく環化体が得られることが判明した。しかし、再現性に問題があるため、条件を再度検討している。
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