2014 Fiscal Year Research-status Report
MICプロモータ領域の遺伝子多型解析によるC型肝炎のIFN治療効果予測
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25860406
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
塩谷 淳 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (20599451)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | C型慢性肝炎 / インターフェロン治療 / 治療効果予測因子 / 一塩基多型 / MICB |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の研究において、MHC classⅠ-related chain B(MICB)プロモータ領域のSNP(rs3828913)と、インターフェロン治療反応性に相関があるか否かについて、調査した結果、相関は認められなかった。この前年度の研究は、HCVのウイルスセロタイプ1型に関しての研究であったため、今年度はセロタイプ2型ウイルスを重点に調査を行った。当院通院中のインターフェロン治療を過去もしくは現在行っているC型肝炎患者の血液DNAを採取し、Taqman プローブ法でIL-28BやこのMICBのSNPについて同定した。 その結果、セロタイプ2型ウイルスでは、インターフェロン治療後にウイルス学的著効を得られなかった再燃例において、このSNPがminor alleleを有意に有しているという結果が得られた。また、セロタイプ1型ウイルスにおいてもさらに症例数を増やし、既知のインターフェロン治療反応性因子であるIL-28Bとの関係について検討を重ねた。その結果、1型ウイルスにおいて、IL-28BのSNPがmajor alleleを有する症例でもMICBのSNPがminor alleleであった場合、インターフェロン治療に失敗する症例が多いという結果であった。 これらの調査結果についてデータをまとめ、単変量解析、多変量解析を行ったところ、2型ウイルス、1型ウイルスともに有意差を認めた。このデータについては論文投稿を行い、BIOMEDICAL REPORTS 3: 247-253, 2015に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予測どおりの結果が得られ、論文投稿もすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
このSNPが治療効果予測に有用な理由について解析することで、今後の治療にむすびつけられないかを検討していくとともに、海外の学会などで報告する予定である。
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