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2013 Fiscal Year Research-status Report

マウス乾癬様皮膚炎モデルにおけるアディポネクチンの役割の解明

Research Project

Project/Area Number 25860935
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

柴田 彩  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50613105)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywords乾癬 / アディポネクチン
Research Abstract

アディポネクチン遺伝子欠損マウスおよび野生型マウスにイミキモドを6日間、連日外用し、乾癬様皮疹を誘導した。その結果、両群マウスにおいて、鱗屑、紅斑、浸潤といった乾癬様皮疹を認めたが、アディポネクチン遺伝子欠損マウスにおいて、鱗屑、紅斑、浸潤の増悪がみられた。また、マウス耳にイミキモドを外用し、耳の厚さを評価したところ、アディポネクチン遺伝子欠損マウスにおいて、有意に耳の厚さが厚かった。マウスは各群5-7匹ずつ、使用した。次に組織学的評価を行った。皮疹は肉眼的に6日目(5日間外用24時間後)において最も増悪していたため、6日目の背部皮膚を用いて、組織学的検討行った。HE染色にて、アディポネクチン遺伝子欠損マウスにおいて、野生型マウスに比べ、表皮の層数、浸潤細胞数の有意な上昇がみられた。免疫組織学的検討において、真皮に浸潤している細胞はMHCII陽性細胞およびCD3陽性細胞であり、両者とも、アディポネクチン遺伝子欠損マウスにおいて、陽性細胞数が多くみられた。次に、乾癬様皮疹部で発現している遺伝子の発現量を定量的に評価した。具体的にはイミキモド外用前および外用後24時間、48時間における背部皮膚のmRNA発現量をreal-time PCR法を用いて検討した。検討を行ったサイトカインは①炎症性サイトカインであるTNF-α、IFN-γおよびIL-6、②樹状細胞から産生されるサイトカインであるIL-12p40およびIL-23p19、③Th17サイトカインであるIL-17A、IL-17F、IL-22である。両群マウスにおける外用前のサイトカイン発現に有意差はみられなかったが、①のうちTNFαおよびIL-6、②IL-12p40およびIL-23p19、③IL-17A、IL-17F、IL-22の発現がアディポネクチン遺伝子欠損マウスにおいて、野生型マウスに比較し、有意に上昇がみられた

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の申請時の予定では、平成25年度の実験計画はアディポネクチン遺伝子欠損マウスおよび野生型マウスにイミキモド外用による乾癬様皮疹を誘導し、皮疹に差がみられるかを検討し、さらに皮疹部におけるサイトカイン発現について評価を行うものであった。
予備実験にて実際にイミキモド外用にて乾癬様皮疹が誘導されることが確認され、さらにアディポネクチン遺伝子欠損マウスにおいて、野生型マウスに比較し、皮疹の増悪がみられ、サイトカインの発現解析まで研究は進んでおり、おおむね予定通り、実験が進んでいる状況である。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度の研究実績において、アディポネクチン遺伝子欠損マウスにおいて、野生型マウスに比較し、①TNF-α, IL-6、②IL-12p40, IL-23p19、③IL-17A, IL-17F, IL-22のサイトカインの発現上昇がみられた。①②のサイトカインの産生細胞と考えられるマクロファージ、樹状細胞、皮膚角化細胞に対して、アディポネクチンがこれらのサイトカインの産生を抑制するといった抗炎症作用については、過去に我々が報告しているため、今回は③IL-17A、IL-17F、IL-22に注目して、解析をすすめる。まず、IL-17Aの発現はmRNAレベルのみならず、タンパクレベルにおいてもアディポネクチン遺伝子欠損マウスにおいて上昇していることを確認するため、intracellular FACSの解析を行う。具体的にはイミキモド外用前および5日間連日外用後に所属リンパ節から細胞を取り出し、IL-17Aにて標識を行う。その際、IL-17を産生している細胞も同定を行うため、IL-17を産生していると考えられるT細胞の各種マーカーであるCD3, CD4, CD8, γδTCRにて標識を行う。また、実臨床における応用として、抗TNFα抗体や抗IL-17抗体、抗γδTCR抗体の投与にて皮疹が改善するかを検討する。また、その際、アディポネクチン遺伝子欠損マウスと野生型マウスにおいて、皮疹の改善に必要とする抗体量に差があるかどうかも検討を行う。さらに、抗体投与にて皮疹が改善した場合、mRNAレベルでもTNFαやIL-17Aといった皮疹の増悪因子となっているサイトカインの発現の改善がみられるかを検討する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 乾癬におけるアディポネクチンの役割2013

    • Author(s)
      柴田 彩
    • Organizer
      日本乾癬学会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      20130906-20130907

URL: 

Published: 2015-05-28  

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