2014 Fiscal Year Annual Research Report
小腸幹細胞Organoid Unitを用いた人工小腸作製
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25861202
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
虎島 泰洋 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (40534467)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 人工小腸 / 小腸幹細胞 / 小腸間質系幹細胞 / TESI / Lgr5 cell / 培養細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
まずはマウス小腸からのTESI作製を当教室において再現できることを確認した。これは仔マウスから小腸を採取し、片化した後に酵素処理を行いOrganoid Unit を作製、これを生体内吸収性のScaffold に充填し、NOD/SCIDマウスの大網へ移植。4週後にそれを採取し成長、分化を組織学的、免疫組織化学的に検討した。技術の習熟により、安定してTESIが作製できることが可能となった。 次いでT Sato らのプロトコル(Nature, 459, 263-365. 2009)に則り、Lgr5-EGFP マウスの小腸より上皮幹細胞を分離し、in vitro での培養を行った。培養液にmEGF、Noggin、そしてStanford 大より取り寄せたcell line より生成したRspol などを混合したMatrigel を用い培養、継代を行い、上皮幹細胞の増殖が確認された。それら培養された上皮幹細胞を、TESI作成手順と同様にScaffold に充填しNOD/SCIDマウス大網に移植したところ、培養を介さず作成したTESIと同様の構造が形成された。それらは組織学的に腸管上皮様の構造を呈しており、免疫組織化学染色にてはパネート細胞、内分泌細胞、杯細胞や吸収上皮細胞の存在が確認された。また陰窩付近で活発な細胞分裂がみられ、成長、分化が確認された。しかし上皮幹細胞のみの移植では腸管筋層構造が確認されなかった。 続いて、仔マウス小腸から腸管間質系幹細胞を分離し、継代培養を行った。それらを同様に単独でScaffoldに充填しNOD/SCIDマウス大網に移植したが、腸管上皮構造は得られなかった。 現在、培養した上皮幹細胞と、培養した腸管間質系幹細胞とを混合したものをScaffoldに充填しNOD/SCIDマウス大網に移植しTESIを作成する試みを継続している。
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