2014 Fiscal Year Research-status Report
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25861543
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
鬼頭 良輔 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (80419358)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 突発性難聴 / 酸化ストレス / 遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、突発性難聴症例(新鮮例)を対象に、FRAS4という測定機器を用いて体内の酸化ストレス度および抗酸化力の測定を実施し、結果として、1)突発性難聴症例では治療前の測定にて酸化ストレス度は有意に高く、全身的な高酸化ストレス状態が、その発症に何らかの影響を及ぼしている可能性が推測されたこと2)治療前の酸化ストレス度と治療効果との間には関連性が認められる結果であり、治療効果を予測する因子となる可能性が考えられたこと3)治療後の酸化ストレス度については治療前と比較して低下する傾向を認めた。治療効果と治療後の酸化ストレス度の間には有意な関連性は認めなかった。 本年度は酸化ストレス関連遺伝子多型の遺伝子型と突発性難聴の治療効果について解析・検討を行った。 また、候補遺伝子解析としては、過去に酸化ストレス障害との関連につて報告のあるSOD1/SOD2/GCLM/CYBA/PON1/MPO/CAT/GSTP1/ GSR/NOS3の10遺伝子、13遺伝子多型について解析を行った。各遺伝子多型ごとに、遺伝子型と治療効果(著明回復以上と回復以下の比較)の関連性を検討した。 遺伝子ごとに治療効果との関連性を検討した結果、GSR (rs2251780 / rs3779647)・NOS3(rs1799983)の3つの遺伝子で、治療効果とアレル頻度の間に関連性を認めた。 ① GSR(rs2251780):minor homoとhetero群で聴力改善不良(p=0.018)② GSR(rs3779647):minor homoで 聴力改善良好(p=0.025)③ NOS3(rs1799983): minor homoとhetero群で聴力改善不良(p=0.014)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究計画通りの解析を実施し、酸化ストレスに関与する遺伝子多型が突発性難聴の治療効果に影響を及ぼすことを明らかにするなど一定の結果を得ることができたため
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の検討において治療効果との関連性について検討を行い、複数の酸化ストレス関連遺伝子が突発性難聴の治療効果に関与している可能性が示されたため、その詳細に関してさらに検討を行う。 これまでの検討で、発症に関与する遺伝子多型(SOD1 rs 4998557)・重症度に関与する遺伝子多型(複数の酸化ストレス関連遺伝子の組み合わせ)・治療効果に関連する遺伝子多型GSR (rs2251780 / rs3779647)・NOS3(rs1799983)がそれぞれ酸化ストレス関連遺伝子から候補遺伝子として考えられる結果になったことで、これらの遺伝子のタイピングが重要となる可能性が示唆された。 2015年度は、これらの遺伝子とFRAS4を用いた酸化ストレス度診断の組み合わせなどで、より診断的な意義を増す方法について検討を行いたいと考えている。
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Research Products
(1 results)