2016 Fiscal Year Research-status Report
鳩山町研究における加齢黄班変性の有病率及び栄養疫学調査
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25861663
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
青木 彩 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (90601873)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 加齢黄斑変性 / 疫学調査 / 遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は埼玉県鳩山町で2010年にスタートした鳩山町研究の追跡調査とリンクして加齢黄斑変性(AMD)の有病率を検討し初期AMD及び後期AMDがそれぞれ37.9%および 0.6%に認められる事を発表している。またその発症に年齢、性別、全身疾患の既往歴、喫煙歴、研究開始時の血液炎症マーカーとAMDの関連について多変量解析を行い、complement factor H(CFH)I62Vとage-related maculopathy susceptibility 2(ARMS2) A69Sの遺伝子多型とAMDとの関連についてMantel haenzel法の用いて検討した。 その結果CFHI62VとARMS2A69S の遺伝子多型とAMDとに有意な相関があることをこれまでに明らかにしている(P=0.029, P=0.025)。 又我々は自己式簡易食事歴法質問票(BDHQ)を用いこの鳩山町研究のコホートと東京大学附属病院通院浸出型AMD患者との栄養摂取調査の比較を行った。 その結果n3不飽和脂肪酸、アルファトコフェノール、亜鉛、ビタミンD、ビタミンC、ベータカロテンといった抗酸化物質の摂取と浸出型AMDの発症とに有意な関連があることを報告している。 我々ははさらに最近後期AMDとの関連が報告されているコレステリルエステル転送蛋白(CTEP)遺伝子多型やHDLコレステロールといった脂質代謝と早期AMDとの関連を鳩山町研究のコホートを用い研究を行っており、現在解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
一昨年に出産をし、当該年度は育休をとっており研究開始が11月からと遅かったため研究の遂行が予定より遅れている。そのため研究者は研究期間の延長を認め受理されている。
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Strategy for Future Research Activity |
最近アジアのAMDのゲノム研究で後期AMDとの関連が示唆されているCTEPの遺伝子多型とHDLと後期AMDとの関連が示唆されている。 そこで、我々はで早期AMDとこの遺伝子多型との関連を調べることは意味があると考えている。 鳩山町研究のコホートを用いCFH、ARMSだけでなくCTEPを含めた遺伝子多型の関連を調べることで脂質代謝と早期AMDの関連を検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
一昨年に出産をし、当該年度は育休をとっており研究開始が11月からと遅かったため研究の遂行が予定より遅れている。そのため予定していたよりも物品の購入等が少なかったため次年度使用額が生じた。研究者は研究期間の延長を認め受理されている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究者は研究期間の延長を認め受理されており引き続きAMDの危険因子と病気の発症のメカニズムの解明のために使用していく。
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