2015 Fiscal Year Annual Research Report
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25861856
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
吉田 和弘 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (70530418)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | フッ素系モノマー |
Outline of Annual Research Achievements |
フッ素を含有した高い耐久性を有するリライン材の開発に先立ち、フッ素系モノマーの添加が硬質リライン材の物性に及ぼす影響について検討する必要がある。抵抗力の低下した高齢義歯使用者にとって、C.albicansは義歯性口内炎だけでなく、誤嚥性肺炎などの重篤な疾患の原因となりうる。硬質リライン材にフッ素系モノマーを添加することにより、表面エネルギーが低下することが前年度までの研究で明らかとなった。このことから、フッ素系モノマーの硬質リライン材への添加はC.albicansなどの真菌の付着にも影響を与えると推察されたため、C.albicansを用いて菌付着試験を行った。 試料は前年度までと同様に、ポリマーとしてPoly(ethyl methacrylate)、モノマー2種類(iso-butyl methacrylateおよび2-hydroxyethyl methacrylate)を用いて作製したリライン材に30wt%でフッ素系モノマーである2,2,2-trifuloroethyl methacrylateを添加して、その影響を検討した。作製した試料にC.albicansを付着させ、吸光度にてその付着量を定量して評価を行った。 結果は、フッ素系モノマーを添加することによりどちらの試料についてもわずかにC.albicansの付着量が低下する傾向が認められたが、有意差は認めなかった。 平成27年度の研究実施計画では、臨床試験を実施する予定であったが、C.albicansの付着試験においてフッ素系モノマーの有効性について予想する結果が得られなかったため計画の変更をおこなった。
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