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2014 Fiscal Year Annual Research Report

最小侵襲外科用インジェクタブル炭酸アパタイトセメントの調製

Research Project

Project/Area Number 25861905
Research InstitutionFukuoka Dental College

Principal Investigator

丸田 道人  福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (40507802)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywordsリン酸カルシウム
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、流動性・初期分散抑制性・硬化性を炭酸含有アパタイトセメントに付与する手法の確立について研究を行った。納豆の粘りの成分で有り、生分解性のγPGAのキレート結合能に着目することで、骨の無機主成分である炭酸アパタイトを基本組成に流動性・初期分散抑制性・硬化性の3つの特性を兼ね備えた最小侵襲外科用インジェクタブル炭酸アパタイトセメントを調製した。本年度は細胞毒性試験と動物実験による吸収性の評価を中心に検討を行った。
細胞初期接着性実験は硬化基材となるαTCPからのプロトン供給によるpH低下による影響が大きいために、細胞実験前に一定期間メディウムの浸漬を行った。マウス骨芽細胞様細胞を用いた接着実験では、炭酸アパタイトの含有率が高くなるにつれて、初期接着細胞数も増加することが確認された。これは炭酸アパタイトがもつ炭酸基によるpH緩衝脳による効果であると推測された。同時に細胞毒性の検討も行ったが、炭酸アパタイトの含有率が高くなるにつれて、細胞毒性が低くなることが確認された。同様の傾向が、細胞増殖性にも認められたが、炭酸アパタイト含有量が50%以上の試料では細胞の増殖に大きな変化がないことが確認された。
動物実験ではラット頭蓋骨に直径のクリティカルサイズの骨欠損を形成し、前年度までに最適化された最小侵襲外科用インジェクタブル炭酸アパタイトセメントにて再建を行った。炭酸アパタイトを50%含む試料では術後二ヶ月で欠損部の骨再生を示す結果が得られたが、骨欠損のみを作成した試料では二ヶ月後も骨欠損の回復が得られなかった。本研究により検討した炭酸アパタイトを混合する自己硬化型インジェクタブルセメントはαTCPの自己硬化性を活かしながら、その欠点である埋入部位のpH低下による骨へのダメージを軽減することに有用な手法であることが示唆された。

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Published: 2016-06-01  

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