2016 Fiscal Year Annual Research Report
A new application of photodynamic therapy for oral cancer
Project/Area Number |
25861979
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
宮本 重樹 東京医科大学, 医学部, 兼任助教 (80420975)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 再発口腔癌 / 組織内光線力学的治療 / 組織穿刺型プローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
世界にも類を見ない超高齢社会に突入している本邦において、治療前から摂食嚥下の予備能が低く、加えて多くの基礎疾患を持つ頻度が高い高齢の口腔・咽頭癌患者は増加傾向にある。このような現状において、口腔癌に対する低侵襲で安全な治療方法の確立は急務である。口腔癌に対する光線力学的治療(photodynamic therapy; PDT)は、ニーズに適した治療方法として世界的に注目されている。本研究は将来的にPDTの適応を早期口腔癌(表在型)ばかりでなく、進行口腔癌にも拡大することを視野に、従来のPDT 用プローブの改良による試作の組織穿刺型プローブを用いた組織内PDT; interstitial PDT(iPDT)の組織深達度ならびに治療効果につき検証することを目的としている。 われわれは現在までに海外で行われている再発口腔癌に対する救済的なiPDTの手法を参考にして、Bioletic社製Ceralas Bare Fiber 600μm および Cylindrical Diffusor CD-405-30-C を用いた全周照射型のプローブを「PD レーザ」に接続し、タラポルフィンナトリウムを用いてiPDTを行う独自のシステムを確立した。すでに試作のプローブの簡便な物性評価を行い、ヒト口腔癌細胞株を移植したヌードマウスにおける本システムの抗腫瘍効果の検討を行っている。pilot study では、対照群(非照射群)と比較して試作のプローブによる iPDT 治療群で相対腫瘍体積において統計学的有意差を認める結果を得た。平成28年度はこの研究成果を第37回日本レーザー医学会にて講演発表を行った。今後は試作のプローブの効力を裏付ける試験として、タラポルフィンナトリウムと「PD レーザ」を用いた PDT における細胞および腫瘍移植モデルを用いた非臨床試験を予定している。
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Research Products
(1 results)