2014 Fiscal Year Research-status Report
診療所に勤務する看護職のキャリア支援ニーズ―施設をこえた支援システム構築に向けて
Project/Area Number |
25862124
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
原 美鈴 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (80408567)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 看護職キャリア形成 / 看護職キャリア支援 / 生涯学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的のうち、1.診療所に勤務する看護師のキャリアビジョン、キャリア支援ニーズと、これらの地域間格差について明らかにする、という目的で第1調査を実施した。 26年度は、上記目的で計画し、25年度に所属施設の倫理審査を受けて承認を得たインタビュー調査について、26年6月現在JMAP(地域医療情報システム)に掲載されている東京都新宿区および長野県上伊那地区にある全診療所(合計577件)のうち所属大学関連施設を除く575件に協力者募集のチラシを配布して研究協力者を募った。その結果、応募のあった13名の看護師に、半構成的インタビューを実施した。現在データ分析作業中である。また、看護師とともに働く医師や看護協会担当者への調査に向けて、予備調査を実施し、現在本調査(インタビュー)に向けて、現在計画修正について検討中である。 また、キャリアカウンセリングを中心とするキャリア開発支援の世界的な動向を知る目的で、国際会議(Asia Pacific Career Development Association, Annual Canference)に参加し、環太平洋諸国の現状と課題を知るとともに、ワークショップに参加し、新たな知見を得た。 目的2.看護職を対象として実施されているキャリア開発支援の現状について明らかにする、については、文献調査および看護協会へのヒアリングを実施した。いずれも様々な看護職キャリア支援の実施・報告がなされているが、診療所に勤務する看護師に特化したものは少ないことが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
26年度中には質的調査を終了し、分析結果を元に続けて行う量的調査について、質問紙を作成するなど具体的な計画に入る予定であったが、質的調査の研究協力者確保が難航し、期間を延長しており、現在も分析と並行して協力者を募集しているため、具体的な計画には至っていない。また、診療所で働く看護職のキャリア支援について、職能団体である看護協会にインタビュー調査を実施の予定であったが、支援は施設規模を問わず包括的に実施しているとのことで、調査計画を変更の予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
調査協力者数は目標値に到達していないが、なかなか協力者を得られない状況であり、これまでのところでの結果を分析する方向で検討している。このため、引き続き実施予定の量的調査に関しては、インタビュー調査の結果のみを踏まえるのではなく、既存のスケール等を用いて不足を補う方向で準備するものとする。なおこのプロセスを秋ごろまでには終了し、年度内に診療所看護師のキャリア形成の状況とニーズに関する量的調査を実施する。 課題として研究協力者の確保の問題がある。質的調査において、特に地方での協力者確保が難航している。直接対象候補者にアクセスする方法をとったが、医師会等を介するか、もしくは対象地域を限定せずに実施する方向も検討していく必要がある。
|
Causes of Carryover |
26年度は、主に25年度に実施できなかったインタビュー調査を実施したが、目標の対象数に至らなかった分の謝金、特に地方での調査協力者が得られなかったための交通費、およびデータ入力委託費用の分が使用に至っていない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度3月に依頼したデータ入力依頼費として次年度使用額を充てる予定となっている。また、27年度の量的調査実施準備及び発送、回収、集計などの費用に充てる予定。
|