2017 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation for effect of CARE (Child-Adult Relationship Enhancement) in local community to reduce child's problem behaviors
Project/Area Number |
25862259
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
木村 一絵 九州大学, 医学研究院, 助教 (30432909)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | CARE / プログラム / 幼児の問題行動 / 母親 / 地域保健 / 育児ストレス / うつ / 不適切な育児 |
Outline of Annual Research Achievements |
地域における子育てプログラム(CARE:Child-Adult Relationship Enhancement)の幼児を持つ母親に対する効果を検討することを目的に、介入研究を実施した。 研究デザインは、研究1はランダム化比較試験(RCT)とし、研究2は単腕試験(同一集団前後比較介入研究)とし、対象は幼児(2歳~6歳)の問題行動を減少することを希望しプログラムへの参加に同意した母親97名とした。研究1は、介入群にCARE(3.5時間)を介入した後、Waiting List群の結果と比較した。また、研究2においては、CARE(3.5時間)とフォローアッププログラム(1.5時間)の介入を行った。調査内容は、子どもの行動評価、母親の育児ストレスとうつなどの精神状態、育児に関する認知と態度、不適切な育児などとした。 研究1の結果、母親の育児ストレスは有意に減少し、不適切な育児も減少した。また、育児に関する認知と態度の改善もみられた。しかし、子どもの問題行動は軽減しなかった。 研究2の結果、子どもの問題行動は有意に軽減した他、母親の育児ストレスやうつなどの精神状態は改善し、不適切な育児も減少した。また、育児に関する認知と態度の改善もみられた。 研究1より、CAREプログラム3.5時間の1回の介入では、問題行動を軽減する可能性は低いことが示唆されたものの、母親の育児ストレスやうつなどの精神状態を改善することや不適切な育児が軽減し、育児に関する認知と態度の改善がみられる効果があることが明らかとなった。また、研究2より、CAREプログラムとフォローアッププログラムの2回の介入により、母親に対する効果だけでなく、子どもの問題行動を軽減する効果があることが示された。今後は、CAREの子どもの問題行動を軽減する効果を示すために、さらに効果的なCAREの介入方法や時間を検討していく。
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