2014 Fiscal Year Annual Research Report
放射線源の位置情報を得る事が出来る走行サーベイシステムの開発
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25870243
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
後藤 淳 新潟大学, 研究推進機構, 助教 (90370395)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 福島 / 福島第一原子力発電所事故 / 空間線量率 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々の研究グループでは、GPS連動型放射線測定システムBISHAMONを開発し、2011年8月から福島第一原子力発電所被災地での空間線量率分布調査を実施してきた。そうした調査を通じて、放射線がどの方向から主に入射したかを判別する事が出来れば主要な汚染源がどの方向にあるか分かるので除染等に有用なデータが得られると考えるようになった。本研究ではその考えに基づき、ガンマ線がどの方向から主に入射したかを判別可能な自動車走行サーベイシステムを開発し、被災地にて実際に測定を実施し、除染の計画策定や事後評価などに有効なデータを取得することを目的として実施した。 最終年度には、遮蔽体付検出器を6台作製し、自動車の進行方向に対して前後左右上下の6方向に向けて設置し、同時に計測した。現地にて検出器を中心に自動車を90度毎回転させた測定より補正求めて、前後左右の4方向で入射するガンマ線の割合を求めた結果より、開発したシステムを用いて主要な汚染源がある方向を判別できることを示した。 2015年4月には居住制限区域の住民グループからの依頼に基づき、開発したシステムを用いて除染後の集落の調査を実施する予定であり、線量率が高い場所があった際にはどの方向に汚染源があるかなどの情報を提供したいと考えている。今後、開発したシステムを用いた調査を定期的に広範囲で実施し、除染等に有用なデータを取得し、被災地の復興に協力していきたいと考えている。
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Research Products
(3 results)