2013 Fiscal Year Research-status Report
阿蘇中岳第一火口における熱水流入過程の解明と、土砂噴出、水蒸気爆発発生の事前評価
Project/Area Number |
25870352
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
横尾 亮彦 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (70420403)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 火山 / 防災 |
Research Abstract |
本研究では、阿蘇山中岳第一火口の湯だまり底下で、平時から恒常的に発生しているごく小規模な熱水流入現象のプロセスとそのダイナミクスを理解することで、その上位規模である土砂噴出や水蒸気爆発の現象理解、事前評価につなげることを目指す。本年度では、まず、既存空振観測網を増強し、また、FDTD法による周囲地形を考慮した空振伝播プログラムを作成した。これにより、空振放射時刻およびその波源をより精度よく推定できる体制を整えることができた。2014年1月の小規模噴火活動の地震記録の解析を行い、主・副火孔のそれぞれの開口前後で連続微動の卓越周波数が変化することを見いだした。また、観測された空振シグナルは地震記録と強くカップルしたものであることも確認した。他方、レーザー距離計を用いた水位変動観測装置を作成した。本装置のセンサー部は市販品を改造したものであり、これをマイコンボードで制御することで、データを10秒に一度の間隔で内蔵SDカードへ収録する機構とした。防水防ガス対策を施していないこと、2014年1月の噴火活動に至る過程で湯だまりが消滅したことから、本装置の第一火口縁への設置はまだ行っていない。2014年1月の噴火活動に前駆して、連続微動の顕著な振幅増加が確認された。増加した振幅値は、火孔が開口することで、平時の値にまで瞬間的に減少した。2011年の活動と同様に、熱水流体の通路拡大過程として説明される微動震源の移動があったことが示唆されるため、具体的な解析作業は次年度以降に実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一部の観測記録の解析作業がやや遅れているものの、おおむね順調に進んでいる。特に、既存空振観測網を増強し、また、FDTD法による周囲地形を考慮した空振伝播プログラムを作成し、これらによって、空振放射時刻およびその波源をより精度よく推定できる体制を整えることができたことは大きい。また、レーザー距離計を用いた水位変動観測装置についても、現地への設置作業を除いておおむね完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に従って粛々と実施していく。特に空振・地震記録の解析作業に注力する。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Development of automatic volcanic ash sampling apparatus at active volcanoes2013
Author(s)
Shimano, T., Nishimura, T., Chiga, N., Yoshibasaki, Y., Iguchi, M., Miki, D., and Yokoo, A.
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Journal Title
Bulletin of Volcanology
Volume: 73
Pages: 773
DOI
Peer Reviewed
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