2013 Fiscal Year Research-status Report
外乱振動下で使用可能なスペックル干渉ナノメートル変位測定法の開発
Project/Area Number |
25870699
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
有川 秀一 青山学院大学, 理工学部, 助教 (40581781)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 面内変位測定 / スペックル干渉法 / 外乱振動下 |
Research Abstract |
平成25年度は計画通りスペックル干渉法による外乱振動下での面内二軸方向の変位分布測定が可能な干渉系を構築し,加えて最適な位相解析手法に関する検討を行った. 今年度構築した干渉系は,垂直方向の2光束および水平方向の2光束偏光方向を直交させ,それぞれターゲットに照射する構成とした.またカメラの直前で偏光ビームスプリッタにより各成分を分離し二台のカメラで同視野を観察できる構成とした. 研究の過程では当初から懸念していた,ターゲットからの反射光の変更の乱れが問題となったものの,ターゲットをアルミニウムとすることで解決することができた.位相解析に関しては,解析に用いる画像の選定方法に関する検討も行うとともに,ランダム位相シフト法の原理を用いて解析することで測定面内を基準とする相対変位分布を解析可能とした. 以上により,スペックル干渉法による外乱振動下での面内二軸方向の変位分布測定を可能にした.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた干渉系を構築できたこと,また外乱振動下での面内二軸方向の変位分布を同時に測定することを可能にした. 研究過程で生じた課題としては,ターゲットでの反射による変更の乱れにより,最終的な画像取得前の変更の分離が困難になったことである.これに対してはターゲットをアルミニウムとすることで解決できた.またこれに関しては本手法の適用範囲の検討が必要である. 以上より,新たな課題が残ったものの,計画通りの進展があり,また発生せいた課題を解決できたことをふまえ,おおむね順調な進展であると評価した.
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は提案する手法の妥当性および測定精度を振動の解析を含めて理論的,実験的に検証することで,計測手法の最適化,干渉計の改良,適用範囲の明確化を図る.また実験室外の実環境下での変形測定を実施し本手法の有効性を確認する実験を行う. 前半ではまず,提案手法の精度の検証を行う.ここでは実際の外乱振動の詳細も測定し,理論的および実験的にも検証する.この過程で,得られた知見を基に干渉系の改良や解析方法の最適化を図る.後半では研究室外での測定を容易にするために必要となる装置全体の改良等を行い,実際に実験室外での物体の変形測定を実施し本手法の有効性を示す. 以上により,外乱振動下でのスペックル干渉法による静的な変形測定を対象とした面内二軸方向の高精度変位分布測定を実現する.
|