2014 Fiscal Year Research-status Report
第二次世界大戦後イギリスにおける女性団体の海外支援活動と脱植民地化についての研究
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25871013
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Research Institution | Shigakukan University |
Principal Investigator |
岡本 宏美(溝上宏美) 志學館大学, 人間関係学部, 講師 (10464215)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 現代史 / イギリス / 脱植民地化 / ボランティア団体 / 女性団体 / 国際支援活動 / 英領マラヤ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度においては、25年度に引き続き、植民地での福祉と非政府組織に関する先行研究の整理をおこなった。また、植民地省の植民地での社会福祉政策に対する姿勢の変容と、非政府組織との関係を明らかにするため、1940年代から50年代末にかけての植民地省の史料、特に1943年に設置された植民地省社会福祉諮問委員会とその後継委員会に関わる史料を収集した。これらの史料は、現在も整理、分析している途中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成26年度の作業としては、植民地省の史料を分析し、NFWIの活動の位置づけや政府との関係を他のボランティア団体との関係の中で分析し、論考にまとめる予定であった。収集した史料については半分ほど分析をおえているものの、分量が多いことと、自身の体調不良も重なったため、まだ、史料の整理分析をすすめている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在読みすすめている史料からは、平成25年度に発表した論考では明らかにすることができなかった植民地省の政策におけるNFWIの活動の位置づけが明らかになっている。また、NFWIのみでなく、大学等の教育機関も含めた非政府アクターの植民地における社会福祉政策への関与の状況を史料から読みとることができる。WVSまで調査はすすまないが①NFWIの活動の位置づけ②1940~50年代における植民地での社会福祉政策と非政府アクターとの関係という2点に絞り、分析をすすめ、論考にまとめていきたい。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた原因は、9月の調査においてB&Bを利用できたことにより、日数に比して旅費を低くおさえることができたこと、収集した史料の分析に時間がかかっているため、追加の調査にまで手がまわらなかったことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度になるため、これまでの調査の結果を整理し、まとめる作業が必要となる。その際、本学には基本史料等がないため、必要な分は購入したり、他大学へ閲覧に行く必要もででくる。イギリスでの調査とは別に、論考や報告書をまとめる為に必要な資料に使用する予定である。
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