2016 Fiscal Year Annual Research Report
Lung adenocarcinoma classification by big data analysis
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25871068
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
藤原 大 公益財団法人がん研究会, がん研究所 がんゲノム研究部, 研究員 (00552712)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 肺がん / ゲノム解析 / 遺伝子病理診断学 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺腺がんのトランスクリプトームデータを公共データベースより探索し、従来の想定よりも多い、7つのデータセットが得られた。我々が報告した神経内分泌遺伝子セットでサブタイプ分類を実施した。各データセットより神経内分泌サブタイプが得られ、生存解析を実施したところ、米国と日本のデータセットで有意差が得られた。 特にがんゲノムアトラスより548症例の肺腺がんのデータを取得し、トランスクリプトームでのサブタイプ分類を実施後、サ ブタイプごとのゲノム異常を解析した。その結果、既報と類似した発現パターンのサブタイプが同定され、神経内分泌特徴的な変異をもつ遺伝子が 得られた。また、サブタイプと関連するマイクロRNA予測を実施した。自施設のデータセットに対しては、すでにトランスクリプトームデータ取得済みの肺腺がんの中から各サブタイプから8症例ずつ計24症例のマイクロRNAマイクロアレイ実験を実施した。マイクロRNAプロファイルの階層的クラスタリングの結果、トランスクリプトーム解析とは異なるサブタイプが得られた。サブタイプ特異的なマイクロRNAを同定・検証し、成果発表を行った。本研究のように、大規模にトランスクリプトームプロファイリングによる肺線がんの神経内分泌サブタイプを検証した事例はない。また、マイクロRNAと遺伝子発現との関係を検討できたことにも意義がある。がんゲノムアトラスのデータに関しては神経内分泌特性と遺伝子変異との関係を明らかにすることができた。今後、自施設の症例のシーケンス情報を取得することで、日本人の神経内分泌特性と遺伝子変異との解明が期待できる。
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