2013 Fiscal Year Research-status Report
電子顕微鏡による工業ナノマテリアル使用現場の計測：一般環境エアロゾル除去法の適用
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25871201
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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| Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
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Principal Investigator |
山田 丸 独立行政法人労働安全衛生総合研究所, その他部局等, 研究員 (40436829)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | エアロゾル / ナノマテリアル / 電子顕微鏡 / 作業環境 / 粉じんばく露 / 労働衛生 / ナノ粒子 / 二酸化チタン |
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| Research Abstract |
工業用ナノマテリアル取り扱い作業現場は、一般に大気環境由来のバックグラウンドエアロゾル濃度が高く、電子顕微鏡観察ではそれらが妨害因子となりナノマテリアル粒子の観察が困難となる。本研究の目的は、捕集した試料から特定のバックグラウンド粒子を除去する方法を検討し、電子顕微鏡による作業環境ナノマテリアル粒子の新規同定法および粒径分布測定法を提案することである。
初年度である今年度は、以下の2点に関して取り組み、それぞれ結果を得た。
１．テストエアロゾル発生システムの開発と評価。ナノマテリアルエロゾルとして、数種類のナノ二酸化チタンを試料として、ボルテックスシェーカーを用いた乾式粒子発生システムを構築した。エアロゾルリアルタイム測定装置により発生粒子の濃度及び粒径分布の時間変動を測定し、同程度のサイズの二酸化チタンであっても製造法や表面処理等によって凝集状態が異なり、結果として発生濃度や粒径分布が異なることが明らかになった。その中で、ナノマテリアルエアロゾルを安定的に発生させる条件を決定した。バックグラウンド粒子として塩化ナトリウムの安定発生を試み、発生条件を確立した。
２．電子顕微鏡観察用エアロゾル粒子捕集法の検討。エアロゾル粒子の捕集方法として、インパクターによる捕集を試みた結果、サブミクロンのカットオフ径を有するインパクターを用いた際に、ナノ粒子凝集体の分散の影響が見られた。そのため、サブミクロン以下の粒子捕集にはろ過捕集が適切であると判断し、ポリカーボネートフィルターによるろ過捕集法を採用した。走査型電子顕微鏡により試料を観察し、画像解析処理ソフトを用いて粒径分布を求める方法を確立した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の基盤となるナノマテリアル粒子の発生法、電子顕微鏡試料の捕集法、およびエアロゾル粒子の観察法に関しては、順調に進展している。一方で、バックグラウンド粒子の発生法検討では、塩化ナトリウム粒子のみにとどまったが、
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| Strategy for Future Research Activity |
Ｈ２５年度に実施・検討を行ったエアロゾル発生システムとエアロゾル捕集方法に関する実験成果に基づき、ナノマテリアルとバックグラウンド粒子の混合エアロゾルを用いた電子顕微鏡観察用試料を作成する。そして、バックグラウンド粒子除去法として、１）溶解性エアロゾル除去法、２）燃焼性・揮発性エアロゾル除去法を適用し、除去法適用前後の試料の電子顕微鏡観察を通じて、ナノマテリアル取り扱い作業現場の粉じんに対する電子顕微鏡観察法の応用化について検討する。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究打ち合わせ及び学会発表の国内旅費に関して、メールベースでの打ち合わせや開催場所の関係で大幅に削減できた。研究成果の公表に英文誌での発表を予定していたが、和文誌への投稿に変更したため、校正費用が必要なくなった。物品費に関しては、所属機関の予備部品等で対応が可能なものがあったため、また一部の購入予定の物品に関してはその性能検討に時間がかかったため当初の購入計画とは異なった。
旅費及び論文校正に関して使用予定であった費用に関しては、次年度の実験で必要な試薬等の消耗品費及び成果発表費に当てる。物品費に関しては、購入予定であった配管類の購入にあてる。
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