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2014 Fiscal Year Annual Research Report

日本近代文学における座談会の文学・批評的意義

Research Project

Project/Area Number 25884067
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

酒井 浩介  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (60710556)

Project Period (FY) 2013-08-30 – 2015-03-31
Keywords座談会 / 日本近代文学 / 批評 / 話し言葉 / 対話
Outline of Annual Research Achievements

2014年度に収集した資料を元にデータベースからの分析を行うのがメインの作業となった。ただ内容としてまとめる際に、「ウーマンカレント」など当時の同人誌で国会図書館その他にもまとまって収録されていない雑誌などのいくつかの調べにくい資料に行き当たり、その点で作業が思うように進まなかった。入手しにくかった資料の多くは女性雑誌の個人雑誌や大衆雑誌などである。直接は文学に関係しないところも大きいのだが、当該研究において文学のみを研究対象としてしまうと著しく客観性を欠く可能性が大きいと考えていたため、それらの検証を別過程で行う必要が生じた。
研究の全容についてはすでに大きな形でまとめているため、各個別の事例についての特殊性を汲み上げることと、それをまた全体に還元するアプローチを行っていた。各論については博士論文として提出する予定だったが、博士論文自体の完成が遅れてしまったため年度内に発表する機会を失ったのが残念だった。具体的にまとめたのは前述の女性誌関連の座談会について、大正期の佐藤春夫から小林秀雄のライン、昭和初期期の『文学界』の座談会についての分析を行っていた。
婦人雑誌は女人芸術を中心に同時期の婦人雑誌との比較、またそれぞれの参加者の書き言葉との比較を見ることで、座談会という形式の中に話し言葉でしか語れないことが現れるかを調査した。端的に言えば座談会における一番の特徴は話が結実しない点にあり、まとまらないからこそ出てくる本音や話者の立場の揺れが表れていた。そうした視点は昭和初期のプロレタリアと芸術派の寄合所帯であった『文学界』にも通じており、それらを取り込みつつ批判することでヘゲモニーを得た小林秀雄の立脚点も改めて検証できたと考えている。
体調を崩してしまったこともあり、まとまった形で発表できなかったが次年度以降に成果を発表できたらと考えている。

Research Progress Status

26年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

26年度が最終年度であるため、記入しない。

URL: 

Published: 2016-06-01  

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