2013 Fiscal Year Annual Research Report
IgH-BCL2転座発生に関わる核内構造とDNAダメージの関与
Project/Area Number |
25893027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山根 有人 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10420192)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 染色体転座の発生機構 |
Research Abstract |
濾胞性リンパ腫で認められるt(14:18)転座の発生過程について様々な側面から検討ができるようにするため、マウスPro/Pre B-cellのOP9細胞との共培養系を確立し、cell sorting後、約2ヶ月間の培養が可能となり、今後の解析のために充分な細胞数を得ることができるようになった。また研究協力者より53BP1-/-マウス精子を入手し、人工授精によりHomozygous KOラインを確立した。ex vivoで培養した上記のPro/Pre B-cellを用いたヒストン修飾のChIP-seq解析はライフテクノロジー社のIon Protonを用いて行った。充分なシークエンス量が得られ、解析をしたところIon Protonのシークエンス原理に起因すると考えられる、読めない配列がゲノム上に存在し、その部分のシグナル検出ができないことが分かった。またヒストン以外のDNA結合蛋白質のクロマチン免疫沈降で得られた極微量のDNAを同様の方法でシークエンスを行ったところ、シグナルを得ることが困難であった。これはシークエンス用のサンプル調整の過程の問題に起因すると考えられた。これらの問題から次世代シークエンサーとしてより広く使用されているIllumina社のシークエンサーを使用することを考慮し、そのための準備を現在進めている。核内のDNA構造を検討するための4C-seqアッセイについては、クロスリンク、制限酵素、プライマーなどの条件設定が終了し、シークエンス用のライブラリーの作成を行っている。多くの技術的な問題に取り組む必要が生じたが、概ね順調に実験条件などの設定が終了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでのところ当初の予定を概ね達成しているが、前述の技術的な問題を解決する必要があり、そのトラブルシューティングなどを行う必要が生じているため、一部の予定の変更を余儀なくされている。これはまだ普及過程であり、技術的に未成熟な次世代シークエンサーの応用法を試みている本研究では想定の範囲内である。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点で生じている技術的な問題を他のシークエンス手法や、他のライブラリー調整法を用いて解決し、当初計画を推進していく。
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