2014 Fiscal Year Annual Research Report
上皮間葉転換を標的とした卵巣癌の浸潤、腹膜播種機構の解明と複合的治療の開発
Project/Area Number |
25893093
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
関谷 龍一郎 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40712352)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 卵巣癌 / PLAGL2 / 転移 / Rho / Rac |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌は婦人科悪性腫瘍の中で最も予後不良な一つであり、我々は卵巣癌における新たな治療法を確立するため、卵巣癌に発現を認めるPleomorphic adenoma gene-like 2(PLAGL2)の機能解析を行った。PLAGL2はC2H2タイプのzinc finger transcriptional factorで、PLAGファミリーに属している。PLAG遺伝子の中には、腫瘍形成に関与するとの報告が見られるものなどもあるが、PLAGL2に関しては生物学的な役割はまだあまり知られていない。そこで、2種類のsiRNAを作成し、卵巣癌細胞株2種類(ES-2、HEY)を用い、PLAGL2抑制による形態変化を観察した。 今までの研究でPLAGL2抑制により卵巣癌細胞株においてアクチンストレスファイバーの形成及びフォーカルアドヒージョンの形成を認め、細胞遊走能を優位に低下させることを報告した。そしてこの形態変化がRho GTPaseのRhoA、Rac1の変化によるものが強く示唆された。 今回、マイクロアレイ解析を行ったところ、PLAGL2の抑制によりRacに特異的なGTPase結合タンパクであるChimerin1(CHN1)の発現が上昇することがわかった。そこでCHN1のshRNAおよび過剰発現株を作成し、ES-2細胞に遺伝子導入を行い実験を行った。まず、CHN1を過剰発現させることによりRac1の活性が抑制された。一方、CHN1の抑制によりRac1の活性は上昇した。何方においてもRhoAの活性には変化は見られなかった。次にCHN1、PLAGL2を同時に抑制し機能解析を行った。CHN1、PLAGL2同時抑制株においてはRac1の活性に変化は見られなかった。このことよりPLAGL2はCHN1を介してRac1の活性を調節していることが示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] PLAGL2 regulates actin cytoskeletal architecture and cell migration2014
Author(s)
Sekiya R,Maeda M,Yuan H,Asano E,Hyodo T,Hasegawa H,Ito S,Shibata K,Hamaguchi M,Kikkawa F,Kajiyama H,Senga T
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Journal Title
Carcinogenesis
Volume: 35(9)
Pages: 1993-2001
DOI
Peer Reviewed
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