2013 Fiscal Year Annual Research Report
Exocyst Complexによる遊離脂肪酸取り込み制御
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25893107
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 真由美 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (80512079)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 肥満 / インスリン / 脂肪細胞 / 脂肪酸 / 糖尿病 |
Research Abstract |
これまで我々はExocyst Complexが脂肪細胞においてインスリン刺激下のブドウ糖とりこみに重要な役割を果たすことを示してきた。本研究ではExocyst Complexが同じ脂肪細胞において他にも重要な役割を果たしている可能性について検討した。 脂肪細胞において脂肪酸の取り込みは細胞そのものの大きさを規定し、細胞のインスリンに対する反応性をはじめとする機能に大きな影響をおよぼす重要な現象である。しかしそのメカニズムは詳細には解明されていない。我々は蛍光ラベルをした脂肪酸を用いて脂肪細胞における脂肪酸取り込みのアッセイ系を確立し、インスリン刺激下の脂肪細胞における脂肪酸取り込みを詳細に検討した。その結果、Exocyst Complexは脂肪細胞の脂肪酸取り込みにかかわっていることを発見した。 この結果については現在論文投稿中であり、今年の北米内分泌学会で発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
培養細胞を用いた検討は、実験系を確立し、順調に進展している。 新たな環境においても以前の実験結果の再現にも成功し、新たな実験にも着手することができ、予定通りに順調に進行させていくことができている。 ただし、共同研究であるマウスを用いた実験については打ち合わせや実験材料の調達の問題などから少し遅れているが、今年度はそちらも当初の計画に追いつくように進めて行く予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今までのところ培養細胞を用いた実験系で、興味深い結果を得ている。これらの結果をまず発表するべく現在論文を投稿中であり、学会でも発表予定である。 さらに次のステップとして、動物を用いた実験やヒトの細胞を用いた実験を共同研究の形で進めているところである。こちらからも意義深い結果が得られることが期待される。 それらの結果を次のプロジェクトにつなげて行きたいと考えている。 そして、最終的には臨床的にヒトの病態解明、および治療への応用に結びつくことを目指している。
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