2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25893244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
張 家誠 昭和大学, 歯学部, 助教 (80710681)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 貪食受容体 |
Research Abstract |
歯周炎は、P. gingivalis を初めとする歯周病原細菌による感染症であり、非常に長期の経過をたどる慢性炎症疾患である。歯周病原細菌P. gingivalis の感染成立には、マクロファージ、好中球による免疫からの回避が必要である。そして慢性的な細菌感染症の場合、細菌が病巣部にどれだけ長期間存在できるかが、非常に重要な因子となってくる。ある種の慢性炎症を引き起こす細菌は貪食に抵抗する事で、体内の免疫機構を回避する機能を有している。P.gingivalis においても貪食などの宿主免疫の回避は、重要な意味合いを持つと考えられる。P.gingivalis の貪食回避のメカニズムの新たな解明は、P. gingivalisによる歯周病がなぜ慢性化するのかを理解するうえで、重要であると考えられる。 申請者らは、過去にS.gordoniiのリポタンパク質PpiAがマクロファージ様細胞の貪食作用に抵抗する分子であることを報告した。 本研究の目的は、P. gingivalis の構成成分であるリポタンパク質の、白血球細胞による貪食への回避分子としての役割を明らかにし、宿主の免疫から逃れる為の新たな病原因子としての発見を目的としたものである。 白血球の貪食作用には、貪食受容体とよばれる分子群が関与しており、PpiAの貪食抵抗性はこの貪食受容体を阻害する事により発現している可能性がある。そこで予備実験としてS.gordoniiのppiA欠損株に対する、白血球細胞の貪食受容体の関与を検討した。 貪食受容体の抗体を用いて検討したところ、貪食受容体であるMARCO、LOX-1はppiAの貪食抵抗性に関与していないことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在予備実験を行っており、計画に記載した実験の実施状況に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
P.gingivalisのリポタンパク質と貪食受容体との関与を今後検討していく。
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