2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25901003
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
國本 学史 東京工芸大学他, 大学非常勤講師
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 美術史 / 色彩 / 色材 |
Research Abstract |
○研究目的 近代日本にもたらされた新しい色材・色名、色の概念が、絵具の変容という視点からどのように展開したかについて整理する。特に明治期には、色彩学や、西洋的な色概念・知識(混色・三原色等)、色材も流入し、それまで日本で理解されていた、東洋的な色の知識・概念を大きく変化させた。当該変容の実態について、美術史学・歴史学・色彩学いずれにおいても調査・研究は少ないため、本研究によって近代以降の日本の色材・色名の展開と色彩学との関連を提示する。明治維新に伴う、「西洋化」「近代化」として考えられがちな日本近代の色材の変容について、残存する歴史資料等を整理して、変化の様相を明確にする。 ○研究方法 現存する販売カタログ(得應軒カタログ、文房堂カタログ等)の調査、明治・大正期の販売絵具の調査。また国内絵具製造・販売の背景整理のため、日本橋小伝馬町界隈の薬種・絵具販売店等の変遷についてフィールドワーク。その他、国産絵具製造販売に関わる長崎春蔵・橋本兵蔵、伊東屋等、関係者から情報聴取。明治以降色材・色名について具体的記載のある文献(三宅克己『水彩画画法』、印藤真楯『油絵階梯』他)における、色材・色名記述の採集、色彩学の初期展開についての資料研究。 ○研究結果 調査研究によって得られた知見の一部を、第44回日本色彩学会全国大会において「日本近代の絵具製造と販売」として口頭発表。論文 : 「日本における色材・色名の変容と色彩学の展開」(『鹿島美術研究』年報30号別冊)、講演 : 「染料から見る日本の色の歴史文化」(足立区生涯学習センター教養講座)にも成果を反映。近代期における、色名・色材についての情報収集に伴う、将来的なアーカイブ的情報収集・活用のための、基礎資料の構築。
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Research Products
(2 results)