2013 Fiscal Year Annual Research Report
表情フィードバック仮説を活用した保育科学生に対する笑顔作りの教育的効果の検証
Project/Area Number |
25906006
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Research Institution | 文化学園長野専門学校 |
Principal Investigator |
守 秀子 文化学園長野専門学校, 保育科, 専門学校准教授
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 表情フィードバック仮説 / 潜在感情 / 笑顔 |
Research Abstract |
先行研究(Mori & Mori, 2009)において、バンドエイドで頬をつり上げると快の感情が引き起こされることを確認した。つまり、表情を受動的に変化させることで、感情を変化させられるということになる。そこで、本研究では笑顔を作ることの教育的効果・臨床的効用を専門学校保育科の学生に適用して実証的に検証することを研究の目的とした。効果が確認されている笑顔装着具「スマイルエイド」の効果が潜在的指標によっても確認できるかどうかを80人の大学生被験者を用いて実験的に検証を試みた。潜在的指標としては、Payneら(Payne, etal, 2005)が開発した感情誤帰属手続き(AMP : Affection Misattribution Procedure)を用いた。実験の結果、スマイルエイドで頬をつり上げて笑顔を作った被験者は、頬を引き下げた被験者に比べ、AMPで提示された中性刺激をより好ましいものと評価することが確認された。この実験結果に基づいて、研究代表者が勤務する保育者養成系の専門学校において、笑顔を作ることの重要性を講義や実習を通して学生たちに教育した。さらに、専門学校の紀要に表情フィードバック仮説と笑顔の効果についての解説論文を執筆した。なお、上記の実験研究は心理学の専門誌であるPerceptual and Motor Skill誌に公刊された(Mori & Mori, 2013)。また、同研究成果は2014年7月にパリで開催される第28回国際応用心理学会においてポスター発表の予定である(Mori & Mori, 2014)。
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Research Products
(3 results)