2013 Fiscal Year Annual Research Report
集団式潜在連想テストを活用した中学生のいじめ早期発見の新たな方策の検討
Project/Area Number |
25907011
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Research Institution | 長野市立戸隠中学校 |
Principal Investigator |
内田 昭利 長野市立戸隠中学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 集団式潜在連想テスト / FUMIE Test / いじめ早期発見 |
Research Abstract |
1研究目的 集団式潜在連想テスト(FUMIE Test)を自己報告型アンケート(楽しい学校生活を送るためのアンケート ; Q-Uテスト)と併用することで, 新たな視点からいじめ早期発見の方策を探ることを目的とする。 2研究方法 (1)研究対象者 中学1年生230名及び中学2年生247名 (2)調査内容 ①集団式潜在連想テスト(FUMIE Test)による「学校」「自分」「いじめ」に対する潜在意識の測定 ②Q-Uテストを活用し「いごこちのよいクラスにするためのアンケート」「やる気のあるクラスをつくるためのアンケート」を実施 (3)結果の分析 集団式潜在連想テストと記述式アンケート調査(Q-Uテスト)の食い違いに注目し新たな方策について検討する 3研究成果 (1)学校潜在連想指数0.060であり, 全体的傾向として学校に対して肯定的に捉えていた。しかし, 否定的に捉えている生徒が23.1%存在した。 (2)自分潜在連想指数0.052であり, 全体的傾向として自分に対して肯定的に捉えていた。しかし, 否定的に捉えている生徒が22.0%存在した。 (2)いじめ潜在連想指数-0.024となり, 全体的傾向としては, いじめに対し否定的に捉えていた。しかし, 「いじめ」を肯定的に捉えている生徒が40.3%存在した。この結果から, いじめに対して潜在的には肯定的に捉えている中学生が4割も存在することが明らかになった。 (4)「いじめ」肯定群の学校潜在連想指数は0.071であり, 「いじめ」否定群の学校潜在連想指数0.050よりも, 高いことが明らかになった。 (5)学校潜在連想指数が肯定的であるのに, Q-Uの承認得点が低い生徒が25.3%存在する。 (6)自分潜在連想指数が肯定的であるのに, Q-Uの承認得点が低い生徒が23.7%存在する。 (7)いじめ潜在連想指数が肯定的であるのに, Q-Uの承認得点が高い生徒が22.0%存在する。 (8)いじめ潜在連想指数が肯定的であるのに, Q-Uの侵害得点が低い生徒が26.90%存在する。 (9)潜在意識とQ-Uとの食い違いに注目し, その背景を探ることで新たな視点からいじめ問題へのアプローチが可能であると考える。
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Research Products
(2 results)