2013 Fiscal Year Annual Research Report
中学校理科における一人一台のタブレット環境に適した協調学習デザインの検証
Project/Area Number |
25910007
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Research Institution | 松阪市立三雲中学校 |
Principal Investigator |
楠本 誠 松阪市立三雲中学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | タブレット端末 / 協調学習 / 中学校理科 |
Research Abstract |
中学校1年生理科「水溶液」、「音」、「光」の3つの単元で、①課題共有、②個人思考、③グループ思考、④全体共有、⑤振り返りからなる授業デザインを作成した。一人1台のタブレット端末(以下、TPC)を活用、非活用した授業を行い、検証した。調査は各単元後に一人1台のTPCと協調学習デザインの関係について、協同作業の認識について、質問紙と自由記述を行った。協同作業については協同作業認識尺度(長濱・安永2010)を活用し調査した。 結果以下のことが明らかになった。 ①一人1台のTPCと協調学習デザインの関係について 個人思考では、一人1台のTPCを「活用する」方が、「活用しない」より、「自分の考えが整理できる」、個人思考で一人1台のTPCを活用した後、グループ思考をする場合の方が、活用しなかった後、グループ思考をする場合より、「グループ思考での話し合いが活性化する」が有意であった。グループ思考で一人1台のTPCを活用する場合とグループ1台のTPCを活用する場合では有意な差はなかった。 ②協同作業認識について 一人1台のTPCを活用した授業は活用しない授業より、協同作業認識「協同効用」、ディスカッションスキル「積極的関与と自己主張」「他者への配慮と理解」が有意となり、学校に対する適応感「対人関係への適応感」が有意傾向となった。 生徒の協同作業に対する認識がより肯定的に変化したことで、継続して授業モデルをもとにした実践を行うことで、より対人関係や学業に対する適応感が高められ、学力の向上につながると考える。
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Research Products
(4 results)