2013 Fiscal Year Annual Research Report
小学校外国語活動における内発的動機づけを高めるプロジェクト型学習の効果
Project/Area Number |
25910011
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Research Institution | 上越市立春日小学校 |
Principal Investigator |
種岡 真由美 柏崎市立枇杷島小学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 小学校外国語活動 / 内発的動機づけ / プロジェクト型学習 |
Research Abstract |
本研究の目的は、小学校外国語活動において、児童の内発的動機づけを高めるためにプロジェクト型学習の手法を用いて同学年・異学年交流授業を実践し、その効果を明らかにすることである。 「Hi! friends」を活用したプロジェクト型学習・同学年交流授業実践及び、異学年交流授業の結果、一般性の高いレベルの内発的動機づけである特性としての動機づけ, また, 英語授業レベルでの内発的動機づけである英語授業への動機づけが, 事前と事後を比べると平均値に有意な差があった。さらに動機づけを高める要因である3欲求において, 自律性, 有能性, 関係性の全ての欲求が事前と事後において平均値に有意な差があった。しかし、同学年交流授業と異学年交流授業との間の平均の差は有意ではなかった。 次にARCS動機づけモデルに基づき, 同学年交流授業対象者の5年生、また異学年交流授業の対象者5年生、2年生にそれぞれに事後アンケートを行い、項目ごとの平均(M)と標準偏差(SD)を算出し, 直接確率計算を行った。その結果、項目中すべてに1%レベルで有意差がみられた。1%レベルで有意差がみられた項目は, 2段階評定尺度度数に対する直接確率計算の結果, 項目全てで肯定度数が中立・否定度数に対し, 有意に高いことがわかった。また, 自信をもつ以外の項目において平均が4.00以上と高い値を示しており, 多くの児童が同学年、異学年交流授業に対する学習意欲を高く持ったといえる。 これらのことからプロジェクト型学習の手法を用いた同学年交流授業では, 活動中に協力的な相互関係が構築され, 仲間と共に質の高い課題達成が実現されたと考えられる。異学年交流授業では高学年児童が, 学んできたことを下級生に伝えることによりこれまでの学習の成果を実際に披露することができ, さらに, 下級生は上級生から学ぶことにより, 具体的な目標やあこがれを持つことが期待できる。よって, この学習プログラムは非常に有意義であると判断される。
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