2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25910027
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
清水 牧夫 木更津工業高等専門学校, 教育研究支援センター, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 砂型鋳造 / 可視化 / 水蒸気 |
Research Abstract |
研究目的 水分が砂型鋳造にどのような影響を与えているのか, また注湯などに起こりうる水蒸気爆発はどのように危険なのか, 失敗を再現し教材製作を行う。 研究方法 水蒸気爆発の再現では, 溶融金属の飛散防止のため囲い(外寸W450×D450×H800)を耐火材塗布板とスパッタシートにて製作し, 金属には低温溶融できる減摩合金(注湯温度300℃)を使用した。実験ではピペットにより計量した水50㎕を①「溶融液面上へ水滴を匙にて挿入した場合」, ②「92㏄ステンレス製カップ底面へ水滴を置き注湯した場合」, ③「カップ底面の水滴に減摩合金製の蓋を被せ注湯した場合」について行った。 砂型不良の再現では, 水分の影響について状況を確認するため, 石英ガラスを使用した内部可視化用型枠(内寸W150×D220×H180㎜)と木型を製作し, 注湯時の溶融金属(アルミ合金)の動きと砂型の状態について観察を行った。 研究成果 水蒸気爆発の再現では, 実験①および②において水滴は溶融金属液面上にて沸騰・蒸発が行われ, 反発し混ざり合うこともないため, 爆発のような現象は確認されなかった。実験③では水滴に溶融金属が覆い被されるよう減摩合金製の薄蓋を施したため, 溶融金属が水滴を包み込み水蒸気爆発の再現を行うことができた。飛散した金属は飛散防止壁天井まで到達していることから, 一滴でも状況によって危険であることが分かった。 砂型では水分による影響を観察するため鋳型側面の可視化を行い, 砂型の一部へ水を浸透させ, 水分過多状態にて注湯を行った。水を浸透させている部分では, ガス(水蒸気)抜きが遅れていることが見られ, 鋳物を見ても浸透側には流動不良も起こり, 水分の影響を確認することができた。しかし可視化に用いたガラスは鋳物の収縮時に亀裂が入ったため, 今後は対策を検討する必要がある。 上記実験では映像記録も行っているため, 実習授業教材として編集も行った。
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