2013 Fiscal Year Annual Research Report
思考力・判断力・表現力を育む数学教育の実践的研究-協働学習・課題研究の取り組み-
Project/Area Number |
25913004
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Research Institution | 愛知県立豊田西高等学校 |
Principal Investigator |
田中 紀子 愛知県立豊田西高等学校, 教員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 協働学習 / 課題研究・課題学習 / SSH |
Research Abstract |
研究目的 申請者は3年前からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業に関わり、生徒を引率した各種大会において、課題研究発表会などの意義、協働学習の学びの形態のよさを認識した。通常の授業でも発表・解説の機会を設けたりグループや隣同士で教え合う場面を設けると、思考力を育みながら数学の楽しみを見出す様子が分かる。以上のことから、次の2点を目的とした。1)高等学校数学教育における協働学習の指導法の開発 ; 2)SSH事業における課題研究や課題学習の方法・成果を取り入れた教材開発を行う。 研究方法 2つの重点項目に対し、次のように研究を進めた。 1)高等学校数学教育における協働学習の指導法の開発 2次関数や三角比、整数、データの分析などで、数学的活動や協働学習を取り入れた教材開発とその実践を行ったり、授業の中で教科書の例題の数値を変えた問題を生徒に作成させ皆で解く活動(問題作り(1))を取り入れるなどし、その指導案を勤務校で配布し、実施内容の一部を学会発表した。様々な解法のある問題や段階を踏まえて解を導く問題など思考力を養う問題を扱った。授業では生徒の発表場面・時間配分に配慮した。 2)SSH事業における課題研究や課題学習の方法・成果を取り入れた教材開発 勤務校の自然科学部の生徒を中心に、数理科学的な内容の課題研究に取り組ませ、県内や全国的な規模の発表会に参加し発表した。数理科学通信でSSHの生徒発表内容を紹介したりトポロジーなどの内容を紹介した。SSHの課題研究の方法を授業に取り入れ、問題作り(2)という活動でグループ毎に問題を作成し発表する授業展開を担当クラスで実施した(問題作り(1)の応用)。 研究成果 課題研究・協働学習を取り入れる授業法が、論理的思考力を養成するものであることが生徒のアンケート調査等で明らかになった。日本数学コンクール優良賞1名奨励賞2名、算数数学自由研究(Rimse)奨励賞1名、日本数学オリンピックAランク賞1名、数学の森in Kyoto招待参加者1名を出した。問題作り(1)(2)をしたところ、問題レベルや生徒の感想により学びの形態の良さに気づいた。今後研究を深めたい。
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Research Products
(2 results)