2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25917013
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
坂本 武司 熊本大学, 工学部技術部, 技術職員
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | ダイヤモンド / 装置開発 / 研磨雰囲気 |
Research Abstract |
【研究目的】 申請者が用いた研磨法(UVアシスト研磨法)のダイヤモンド除去メカ二ズムは, 合成石英とダイヤモンドの摩擦により界面固相反応が生じ, 反応面に紫外光が照射されることで研磨が促進する. ダイヤモンドの炭素分子は一酸化炭素(CO)ガスとして除去されていると考えられる. そこで, 本研究ではダイヤモンドを研磨する際に発生するガスを分析する研磨雰囲気分析システムを試作することを目的とした. 【研究方法】 加工部を金属製の容器で密閉することができる装置を試作する. 実験前に予め研磨雰囲気を調整しておき, 実験中の研磨雰囲気を分析することで, ダイヤモンドの紫外光支援加工に不可欠な要素が何であるのかが分かる。例えば, Arガスなどの不活性ガス中の研磨において, COガスなどの酸化ガスの発生が確認されれば, 試料の酸化の原因となる要素は大気中のO_2ガスだけではなく, ポリシャである合成石英(SiO_2)の固相O_2も含まれるということがわかる. また, 発生ガスの濃度と研磨されるダイヤモンドの量に相関が認められれば, 研磨中に発生するガスの濃度から研磨コンディションが適切であるか否かを知ることができる. 【研究成果】 卓上旋盤を改造し, 研磨雰囲気を密閉する加工槽と, COセンサー, 研磨を行う回転軸などで構成されているダイヤモンド研磨雰囲気分析システムを試作することができた. 加工槽の気密性を高めることで数ppmのガス濃度変化も検出可能となった. ダイヤモンドを研磨するときに生じるCOガスも検出することができた. また, 本システムを用いることでO_2100%. N_2100%などの様々な研磨雰囲気における研磨実験を行うことが可能となり, O_2雰囲気では, 大気中に比べてダイヤモンドの除去速度が向上することが明らかになった. SiC基板の除去実験においても同様の結果が得られた.
|
Research Products
(2 results)