2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25917019
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田中 茂 国立大学法人熊本大学, 工学部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 細線起爆 / プラズマ / 高速度ビデオカメラ |
Research Abstract |
【研究目的】細線爆発現象における、金属細線周囲の状態による発生圧力の評価 【研究方法】金属細線への大電流印加時の電流・電圧波形の計測及び圧電素子から成る圧力センサーによる圧力測定、高速度ビデオカメラによる観察を行った。 【研究成果】フッ化カルシウムは、大電流印加時にフッ素とカルシウムに分かれ、水と反応する。これと同サイズの金属材料に大電流を印加し、発生する圧力測定を行ったが、起爆付近(~300mm)の測定は、放電時の電気ノイズの影響により圧力値は得られていない。300mm以上では圧力計測は可能なものの、圧力波の減衰により大きな圧力差は確認されなかった。金属細線周囲を水とオキシドール(過酸化水素)として電流波形の計測を行ったが、波形に大きな差異は見られなかった。化学反応に大きな違いが出る条件(水中と大気中)での実験を行った。水中の場合は、大電流により細線が断線した後も多くの電流が流れている事が、電流波形の計測と高速度ビデオカメラによる観察によって明らかになった。細線起爆によってプラズマ化した金属と水(酸素)が化学反応を起こしている間に、電流を通す経路が出来る。そこに大電流が流れている。空気中の場合は、プラズマ化した金属粒子が高速で周囲に飛散するため、この電流の経路が断線とほぼ同時に無くなってしまう事から、水中の場合と大きな違いが表れる。プラズマ化した金属粒子の飛散を妨げている媒体の密度の違いが電流経路の持続に関係している事が明らかになった。
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Research Products
(1 results)