2013 Fiscal Year Annual Research Report
積層式三次元プリンタを活用したハイパー竹トンボの設計製作
Project/Area Number |
25917031
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Research Institution | National Institute of Technology, Kumamoto College |
Principal Investigator |
吉田 修二 熊本高等専門学校, 技術・教育支援センター, 技術職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 竹トンボ / 三次元プリンタ / 三次元CAD |
Research Abstract |
研究目的 : 竹トンボの飛びは、形や仰角・重心位置などが大きく影響する。その点に注目して本研究を試みた。竹製は熟練を要し作るのが困難であるが、三次元プリンタで造形すると簡単にできるし変更も容易である。その利便性を生かし羽根の形状(形、仰角、重量、重心位置)を変えた理想的な飛びの竹トンボ作りを目指す。 研究方法 : 1. 発射装置の製作 可変モータを使用し羽根単体の発射用が4000rpmと16000rpmの2種類、軸付の発射用が48000rpmの1種類で、発射角を水平から垂直まで10度毎に変えられるものとした。手動の発射装置は、巻き紐式軸回し器で1種類を製作した。 2. 羽根の造形 基本形状は同じで0~45度で1度毎に違う羽根を2タイプ作り、3500rpmで発射し高度を測定した。 3. 予備実験の結果を基に仰角25度に絞り形状、重量、重心位置を変更したものを16000rpmで発射角20度にして距離を測定した。 4. カーボン製の軸を使用し羽根と軸長のバランスを検証した。 研究成果 : 1. 羽根単体で1度毎に測定した結果タイプ1は26度・タイプ2は28度が最高となった。その他にも数種類の形状で確認した結果25~30度がよく飛んだ。 2. 発射回転16000rpm、発射角20度で形状別・重量別に体育館で飛ばした結果翼長120㎜、仰角25度、全重量4.5g、両先端の外側に1グラムのウェイトを装着したものが31メートル飛んだ。軸長に関しては仰角と重量により違うが翼長の1.3倍以上は必要である。 最後に、手摺回しで飛ばすのを想定して名人の手作りと瓜二つの総重量3gのもので比較した結果、飛びは同程度であるが、手のひらにマッチするフィーリングは竹に勝るものはないことを実感した。 今後も、引き続き多くの作品を作って検証し、竹トンボからの発想の枠を広げていきたい。
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