2013 Fiscal Year Annual Research Report
沿岸被災地向け理科教室のためのアワビ貝分光観察器と観察用LED光源の開発
Project/Area Number |
25918020
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
星 勝徳 岩手大学, 工学系技術部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | アワビ貝 / 構造色 / パルス駆動 |
Research Abstract |
東日本大震以降、災被沿岸地域で出前実験等を行う機会ができたことから、これまで実施してきたコンパクトディスクを使った分光器(CD分光器)をベースに、三陸の特産品であるアワビ貝の真珠光沢と言われる構造色を観察するアワビ貝分光観察器と観察用のLED照明を作製した。 アワビ貝の分光器は、正六面体の箱の中にアワビ貝シートを斜めに取り付けて作製した。天井に採光窓、前面に観察窓を設けた。分光をより明確に観察できるように、貝シート自体の白さを少しでも押さえられるように、箱は黒い用紙を使用し暗箱のようにした。出前実験で参加者が作製した後、持ち帰りやすいように分光器のサイズは5cm角と小さくした。 分光の様子を観察するための照明は、波長の異なるLEDを複数組み合わせて作製した。この照明は光の色と強度を変化させることができる。制御はArduinoで行い、LEDはArduinoがパルス駆動する。パルス駆動の利点は、単位時間あたりのパルス数を変化させるだけで、消灯点灯はもとより、波長の異なるLEDの切り替えや照明の光量を容易に変化させることがでることにある。この照明はArduinoを介してパソコンからも制御可能である。 岩手県沿岸部の震災により大きな被害を受けた町は未だ復興されておらず、地域住民の心をつなぎ止め続けることは復興の大きな課題である。出前実験等のイベントであっても地域に関連する素材を使用することは、地域に対する意識を強くする切っ掛けとなるため、このような教材を作製し活用することは意義がある。
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Research Products
(1 results)