2013 Fiscal Year Annual Research Report
放電プラズマ焼結法による透明セラミックスシンチレータ材料の探索
Project/Area Number |
25921009
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
原田 晃一 東北大学, 金属材料研究所, 技術一般職員
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 放電プラズマ焼結法 / シンチレータ / SrHfO3 |
Research Abstract |
近年、高融点材料のセラミックス化に関する研究が活発に行われており、立方晶系であれば適切な合成条件を見つけることで透明セラミックスを作れることがわかってきた。特に我々が所有している放電プラズマ焼結法は三時間以内という短時間の合成でも緻密化が進むことが知られているので、他のセラミックス合成法に比べて、材料探索に向いている。そこでSPS法を用いて、シンチレータ材料の開発を本研究で行った。特に、高融点で既存の単結晶育成法では難しいものの、ガンマ線の阻止能が高く今後利用が期待されているハフニウムを用いたCe : Al添加SrHfO_3の開発に道筋をつけることが本研究の目的である。 透光性セラミックスの透明度を高めるためには結晶間の空隙をなくして光の散乱を抑えることが必要である。そのためには温度条件とともに、焼結中の圧力を変える必要がある。以前は100Mpaまでの印加圧力であったが現在では120Mpa以上でも圧力をかけることが可能になった。そこで、高圧時でのセラミックス合成を行い従来法との比較を行った。また、SrHfO_3に添加するCe : Al量が与える影響も比較した。 Ce : Al添加SrHfO_3はHfOz (99.95%pure), SrCO_3 (99.99%pure}, α-AI_2O_3 (99.99%pure), CeO_2 (99,99%pure)をメノウ乳鉢で混合後、電気炉焼結(Air, 1400°C, 10h)し、得られた粉末試料をSPS焼結法(Vac, 1700°C, 45min, 100or130Mpa)を用いてサンプルを合成し、その後厚さ1mmまで研磨した。試料の同定にはXRDを用い、試料の透過率、発光波長の評価には分光器を用いて行った。 XRD測定の結果、いずれの試料においてもほぼ単一相のCe : Al添加SrHfO_3を得られた。発光波長はいずれの試料においても約400nm、Ce^<3+>の5d-4f遷移由来であることが確認できた。また、透過率は0.1%程度と低く、圧力を100Mpaから130Mpaに変化させても大きく向上しなかったものの、置換量を変えた試料は透過率がほぼ2倍となった。SPS法によって約3時間以内で目的の試料を合成することができた。このことからSPS法は透光性セラミックスの探索方法として適していたと考えられる。
|
Research Products
(3 results)
-
[Presentation] 新規シンチレータ材料の探索2014
Author(s)
黒澤俊介, 原田晃一, 工藤哲男, 菱沼康介, 鈴木彬, 鈴木祥太朗, 関真冬, 西本けい, 山路晃広, 長門久和, 早坂将輝, 庄子育宏, Pejchal Jan, 鎌田圭, 横田有為, 吉川彰
Organizer
日本物理学会第69回年次大会
Place of Presentation
東海大学
Year and Date
2014-03-28
-
[Presentation] Luminescent Properties of Hafnate Ceramics2013
Author(s)
Shunsuke Kurosawa, Koichi Harata, Yasuhiro Shoji, Kazuhisa Nagato, Yuui Yokota, Jan Pejchal, Kei Kamada, Akira Yoshikawa
Organizer
The 9th International Workshop on Ionizing Radiation Monitoring (IWIRM9)
Place of Presentation
Oarai, Japan
Year and Date
2013-12-01
-