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2013 Fiscal Year Annual Research Report

タゾバクタム/ピペラシリンの血中濃度と副作用の発現頻度の関連性に関する検討

Research Project

Project/Area Number 25926001
Research Institution金沢市立病院 薬剤室

Principal Investigator

五十嵐 一彦  金沢市立病院, 薬剤室, 薬剤師

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2014-03-31
Keywordsタゾバクタム/ピペラシリン / 腎機能障害 / 血中濃度
Research Abstract

タゾバクタム/ピペラシリン合剤(TAZ/PIPC)はβ-ラクタマーゼ阻害薬とペニシリン系抗菌薬であるピペラシリンを配合した抗菌薬で、重症感染症治療に広く用いられている。金沢市立病院ではTAZ/PIPC投与が原因と疑われる急性腎不全を2例経験したことから、TAZ/PIPC投与における急性腎不全は極めて重篤な副作用の一つと考え、腎機能障害を中心とした副作用の発現と、タゾバクタム(TAZ)およびピペラシリン(PIPC)の血中濃度との関連性を明らかにすることを目的として研究を行った。
TAZ/PIPC投与患者7例についてTAZおよびPIPCの血中濃度測定のための採血を行い、TAZ/PIPC投与前後の血清クレアチニン(Cre)、血清尿素窒素(BUN)、肝酵素値を測定した。TAZおよびPIPCの血中濃度測定ポイントはTAZ/PIPC投与直前、投与終了直前、投与終了1時間後、投与終了4時間後とした。
本研究では、TAZ/PIPC投与による腎機能障害の基準として、CreがTAZ/PIPC投与により1.5倍以上に上昇または、0.3mg/dL以上上昇した場合と定義したが、TAZ/PIPC投与前後でCreが基準を超えて上昇した患者はいなかった。また肝酵素値の顕著な上昇を呈した患者や、下痢や皮疹などの副作用を発現した患者はいなかった。本研究においてTAZ/PIPC投与患者で副作用の発現がなかったことから、TAZおよびPIPCの血中濃度と副作用発現との関連性については明らかにならなかった。TAZおよびPIPCの血中濃度については、HPLCを用いて測定予定であり、現在条件設定中である。採血したサンプルは-80℃で冷凍しており、測定条件設定が終了次第、測定を行う予定である。
今回の研究では、TAZ/PIPC投与と副作用発現の関連性について明らかにすることはできなかったが、今後もTAZ/PIPC投与患者の血中濃度測定を継続し、副作用発現時のデータを蓄積することによって、腎機能障害などの副作用と血中濃度との関連性について明らかにすることができると考えられる。

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Published: 2015-07-15  

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