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2013 Fiscal Year Annual Research Report

ヒト中枢神経系における薬物代謝酵素CYP2B6の機能解析研究

Research Project

Project/Area Number 25926005
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

小澤 秀介  信州大学, 医学部附属病院, 薬剤師

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2014-03-31
Keywords薬物代謝酵素 / 中枢神経系 / CYP2B6
Research Abstract

①ヒト脳由来細胞の培養手法の確立
本研究は、脳の主要構成細胞であるニューロン及びアストロサイトに焦点を当てて行った。ニューロンのモデル細胞としてヒト脳由来神経芽腫細胞SH-SY5Y, アストロサイトのモデル細胞としてヒト神経膠芽腫瘍細胞U-87MGを使用した。SH-SY5Y細胞及びU-87MG細胞はDMEM/F12+10%FBSを用い、Incubator (37℃、5%CO_2)下で培養することに成功した。
以下の実験では、この培養細胞を用いて薬物代謝酵素の発現解析を行った。
②ヒト脳由来細胞における薬物代謝酵素の発現解析
今回、薬物代謝酵素として主要な各シトクロムP450 (CYP)分子種の解析を行った。手法として、SH-SY5Y細胞、U-87MG細胞からRNAを抽出し、逆転写反応、cDNA合成を行った後にリアルタイムPCRを行った。各CYP分子種のmRNA発現を解析した結果、SH-SY5Y細胞には、CYP1A1、1A2、1B1、2B6、2E1、2J2、3A4、3A5のmRNA発現が認められた。一方、U-87MG細胞にはCYP1A1、1A2、1B1、2B6、2C9、2C19、2E1、2J2、3A4、3A5、4F2、4F3、4F11、4F12のmRNA発現が認められた。
これらの結果より、ヒト中枢神経系構成細胞であるニューロン及びアストロサイトにおいて薬物代謝酵素CYP分子種が発現していると考えられる。
③フェノバルビタールがヒト脳由来細胞のCYP分子種に与える影響の検討
フェノバルビタールはヒト肝臓においてCYP2B6を誘導する作用が知られている。同様に、ヒト脳由来細胞においてもフェノバルビタールによるCYP誘導作用が現れるかを検討した。各種濃度のフェノバルビタール(0㎛-100㎛)を無血清培地下でSH-SY5Y細胞、及びU-87MG細胞に暴露し、24時間後、48時間後のCYP2B6のmRNA発現量を測定した。②と同様の手法でCYP2B6のmRNA発現量を解析した結果、いずれの暴露条件下においてもCYP2B6のmRNA発現量に変化は認められなかった。
以上の結果より、ヒト脳由来細胞において、フェノバルビタールによるCYP2B6の誘導作用は認められなかった。

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Published: 2015-07-15  

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