2013 Fiscal Year Annual Research Report
吸入モニターを用いた吸入指導による呼吸機能の改善に関する研究
Project/Area Number |
25928007
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小野 理恵 群馬大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 吸入モニター / 吸入指導 / QOL |
Research Abstract |
【目的】 喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者において欠くことのできない重要な薬物治療である。患者が薬剤を吸入したように見えても、実際は口腔内に噴射されているに過ぎない場合もある。しかしながら、現在の吸入指導では、患者が吸入した薬剤が口腔内や末梢気道に沈着したのか、肺まで到達したかを簡単に調べることはできない。近年、米国において、吸気流量、吸気速度、息止め時間などを測定しモニターで表示することで、薬剤がどの部位まで吸入できているかを簡便に測定でき視覚的に評価できる吸入モニター(Vitalograph AIM^<TM>)が開発された。吸入薬を使用している患者において、吸入モニターの使用群と不使用群とを比較し、吸入指導において吸入モニターを用いて吸入薬の肺到達度を視覚的に意識すること等の有用性を調べる。 【研究方法】 1. 患者にVitalograph AIM^<TM>を用いて吸入指導を行う 2. 肺機能検査、QOL調査を観察前、指導3か月後および観察終了時に行う。 3. 肺機能検査、QOLがどう変化るすかを評価する 【結果・考察】 実際にVitalograph AIM^<TM>を使用しプレ調査を実施した。Vitalograph AIM^<TM>を使用した場合、手本となる吸入手技を薬剤師が示した後に吸入してもらう従来の吸入指導に比べ、吸気流速、吸入速度、息止め時間の評価を指導側(薬剤師)と実施者(患者)がモニターで確認できるため、吸入薬の肺到達度や手技の問題点を視覚的に意識することができる可能性が示唆された。今後は患者に対し上記方法で吸入指導を行い肺機能検査、QOLがどう変化るすかを評価していく。
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