2013 Fiscal Year Annual Research Report
緑膿菌によるマウス感染モデルを用いたパズフロキサシンのPK-PD解析
Project/Area Number |
25929007
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
梅﨑 靖弘 国立大学法人 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | パズフロキサシン / 緑膿菌 / PK-PD理論 |
Research Abstract |
研究実施計画に基づいて、マウスにパズフロキサシンを皮下投与して経時的に採血をすることにより、得られた血中濃度からシミュレーションにより薬物動態パラメータを算出することができた。その算出された値、パズフロキサシンのマウス血中におけるタンパク結合率、緑膿菌に対するパズフロキサシンのMICを用いてPK-PDパラメータを算出した。なお、MICは寒天平板希釈法を用いて得られた。 その結果、遊離型薬物濃度(f)基準のfAUC/MIC、fC_<max>/MIC、ftime above MICの中で、様々な投与方法におけるパズフロキサシンの抗緑膿菌効果、つまりは生菌数の減少と高い相関関係にあるパラメータはfAUC/MIC (r=0.847)およびfC_<max>/MIC (r=0.809)であった。高い相関を示したパラメータであるfAUC/MIC、およびfC_<max>/MICの結果より、パズフロキサシン投与開始時の生菌数まで抑えた、増殖抑制効果を示す値、およびパズフロキサシン投与開始時の生菌数から殺菌されて1-log、2-logの生菌数の減少を示した値を算出した。 以上の結果より、緑膿菌による感染症に対して、バズフロキサシンが殺菌効果を示すためには、fAUC/MICが100.8以上、fC_<max>/MICが13.5以上になるように投与設計することが重要であることが示唆された。今後は、臨床の現場においてfAUC/MICが100以上、fC_<max>/MICが14以上となる投与方法を開発することで、PK-PD理論に基づく抗菌薬の適正使用に大きく貢献することができると考えられる。
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Research Products
(1 results)