2013 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌患者末梢血液中の循環腫瘍細胞(CTC)と上皮間葉移行(EMT)に関する研究
Project/Area Number |
25931049
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
米田 和恵 兵庫医科大学, 呼吸器外科, 実験補助
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 肺癌 / 循環腫瘍細胞 |
Research Abstract |
研究目的 : 循環腫瘍細胞(Circulating Tumor Cell : CTC)は微小遠隔転移の指標とされるが肺癌において検出感度は低く、現在用いられるシステム(CellSearch)では上皮性マーカーを標的にしているため血液中の非上皮性癌細胞は検出困難である。本研究では、肺癌における末梢血液中の CTC とその上皮間葉移行(Epithelial-Mesenchymal Transition : EMT)に関する基礎的検討を行い、遠隔転移に対する治療標的を明らかにするとともに治療効果判定や転移の早期発見につなげることを目的とした。 研究方法 : まず CTC 分離方法の検討と生着能の確認を行った。腫瘍特異的マーカーを標的にして目的細胞を直接分離する方法(positive selection)と、逆に対象外の細胞を除外することによって最終的に目的細胞を含む分画を得る方法(negative selection)について、それぞれの分画に存在する細胞を培養して生着能・増殖能を検討した。そのほか細胞の免疫染色や遺伝子背景を確認した。 研究成果 : 分離法の検討では CellSearch による上皮細胞接着因子(EpCAM)陽性細胞の免疫磁気分離、あるいは血液の単核球から CD45 陽性細胞を除外することによって目的細胞が含まれる分画を得た。各細胞群を培養し一時的な生着能のある細胞は得られたが増殖能は本条件下では認められなかった。免疫細胞染色については、得られた細胞数が少なく評価困難であった。遺伝子解析について腫瘍特異的遺伝子は認められなかった。
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