2013 Fiscal Year Annual Research Report
人工股関節術後の運動機能の向上に有効なトレーニング方法の開発
Project/Area Number |
25933007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
南角 学 京都大学, 医学部附属病院, 理学療法士
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 人工股関節置換術 / ホームエクササイズ / 運動機能 |
Research Abstract |
【目的】人工股関節置換術(THA)術後では, 術後の合併症の予防に取り組みながら, より効率的に股関節機能や運動機能の向上に図ることが重要となる. 一方, THA術後の在院日数の短縮が図られており, 術後の機能回復が十分に得られないまま退院となる. このため退院後には入院中からのトレーニングを継続していくことが重要となる. 本研究の目的は, THA術後早期におけるホームエクササイズの有用性について検討することである. 【方法】対象はTHAを施行した34名とし, 術後4週間の通常の理学療法を行った17名(Control群)と, 通常の理学療法を行い, ホームエクササイズを4週間実施した17名(Ex群)に無作為に分類した. トレーニング方法は, 仰臥位での股関節屈曲と外転運動, 座位での膝関節伸展運動, 側臥位での股関節外旋運動とし, 運渤はセラバンドを用いた抵抗運動にて実施した. 評価時期は術後4週と術後2ヶ月とし, 項目は股関節外転筋力と膝関節伸展筋力, Timed up and go test (TUG), 5回立ち座りテスト(STS)とした. 【結果】Ex群の股関節外転筋力は, 術後4週とし比較して術後2ケ月に有意に高い値を示したが, Control群の股関節外転筋力は, 術後4週と術後2ヶ月で有意差を認めなかった. 膝関節伸展筋力とTUGに関しては, 両群間ともに術後4週と比較すると術後2ヶ月で有意に改善し、それぞれの変化量に関しても両群間で有意差を認めなかった. STSに関しては, 両群ともに術後4週より術後2ヶ月で有意に改善していたが, 変化量についてはControl群(91.6%)と比較してEx群(81.8%)のほうが有意な改善を認めた. 【結語】本研究の結果より, THA術後早期における運動機能の向上に対して退院後のホームエクササイズが有用であることが示された.
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Research Products
(3 results)