2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms for providing open access to historical knowledge and information,and the restructuring of methods to permit effective use of historical information
Project/Area Number |
26240049
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久留島 典子 東京大学, 史料編纂所, 教授 (70143534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 譲 東京大学, 史料編纂所, 教授 (00164971)
本郷 恵子 東京大学, 史料編纂所, 教授 (00195637)
柴山 守 京都大学, 国際戦略本部, 研究員 (10162645)
有川 正俊 東京大学, 空間情報科学研究センター, 特任教授 (30202758)
山口 英男 東京大学, 史料編纂所, 教授 (40182456)
遠藤 基郎 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (40251475)
木村 直樹 長崎大学, 多文化社会学部, 教授 (40323662)
山家 浩樹 東京大学, 史料編纂所, 教授 (60191467)
馬場 基 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 主任研究員 (70332195)
山田 太造 東京大学, 史料編さん所, 助教 (70413937)
近藤 成一 放送大学, 教養学部, 教授 (90153717)
小宮 木代良 東京大学, 史料編纂所, 教授 (90186809)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | データレポジトリ / 知識ベース / API / オープンデータ / 機関間連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き東大史料編纂所歴史情報システム(以下、SHIPSと略記)が擁するDB群から、各DBに格納された人物情報を抽出し、人物情報レポジトリへとデータ移行を推進した。 レポジトリへ移行を可能とするDB数もさらに2つ増加し、計19種へと拡大することで、総登録データ数は約42万件に達した。前近代における人物情報を総覧する環境が整いつつあり、これを軸として、地理情報・史料典拠情報・史料目録情報といった情報との連接を視野に入れたところである。 SHIPS-DBから人物情報レポジトリを参照・応答するAPIについては、前年度に構築したシステムを基盤として、より詳細な応答を実現するモジュールを「新花押データベース」内に実装した。花押を記した人物を比定するために、随意にレポジトリ参照が可能となったことは、より正確な情報蓄積を進めるうえで極めて有効と言ってよい。また人物レポジトリを直接検索するためのインターフェイス(「人名典拠サービスモジュール」)が安定的に運用されるに至り、多様な検索に応答しうる環境が整備されつつある。 蓄積データのシームレスな運用という観点からは、前年度に引き続き、人物情報レポジトリ総体のRDFストア化を推進し、検索結果をRDF形式で出力するためのAPIの安定運用を実践することで、オープンデータ環境への移行を目指した。地理情報レポジトリについては、外部参照用APIの運用を開始し、国立歴史民俗博物館の「荘園データベース」との連携を実現した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の中核となる知識ベースはさらに発展しつつあり、かつこれを汎用的に活用するための環境整備も進捗している。将来的なオープンデータ環境を視野に入れた、機関間連携も実現しつつあり、より広汎なデータ利活用環境の整備を推進しうるフェイズに達しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究のこれまでの実績を踏まえ、汎用的知識ベースと個別DB群の合理的な機能分担を確立するとともに、双方を繋ぎSHIPS総体の有機的接合を担保するAPIの適正配置を完了することで、個別の人文系研究機関が恒常的かつ安定的にシステム維持を図るための方法論を提言してゆく。また構築した知識ベースを、急速に展開しつつあるオープンデータ環境のなかに本格的に据えてゆくことで、真に有用な汎用データとは何なのか、その在り方を追究してゆきたい。同時に、膨大な人文情報の共有が、学術内容の進展にシンギュライリティをもたらすのか否かを見極めてゆくことも必須となる。 なお次年度が最終年度となることを踏まえ、以上の観点から本研究の総括を行うとともに、以降にむけた課題の析出にも鋭意努めてゆきたい。
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Research Products
(20 results)