2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Inquiry of Theoretical Base and Practical Methods in Organization Development
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26245046
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
金井 壽宏 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (80135780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 淳 立教大学, 経営学部, 教授 (00342618)
杉万 俊夫 九州産業大学, 人間科学部, 教授 (10135642)
松嶋 登 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (10347263)
浦野 充洋 関西学院大学, 商学部, 准教授 (10613614)
松尾 睦 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (20268593)
中村 和彦 南山大学, 人文学部, 教授 (30269683)
北居 明 甲南大学, 経営学部, 教授 (30278551)
尾形 真実哉 甲南大学, 経営学部, 教授 (50454723)
守島 基博 学習院大学, 経済学部, 教授 (60230116)
服部 泰宏 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (70560150)
鈴木 竜太 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (80295568)
小野 善生 滋賀大学, 経済学部, 教授 (80362367)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 組織開発 / 実践 / アクションリサーチ / 規範 |
Outline of Annual Research Achievements |
関連する研究成果は、国内外の学会報告や学術雑誌、さらには専門図書で数多く発表してきたが、平成30年度は、実際に組織に介入するアクションリサーチと経営実践に介入する方法論の整備を経営学全般に拡張した体系化の2点を行ない、最終的な成果をまとめた。 前者は、中原・中村(2018)にまとめられている。組織開発は、リフレクションを通じた知の形成を唱えたデューイ、今ここの経験に注目したフッサールの現象学、無意識の存在を指摘したフロイトを哲学的基盤とし、集団精神療法、そしてクルト・レヴィンを嚆矢とするTグループへと発展した背景をもつ。ここから定義の風呂敷ワード化や似て非なる自己啓発セミナーなどの横行に伴う研究の危機を経て、現在では社会構成主義を取り入れることで対話型組織開発へと発展した。最後に当該書では、複数企業の事例を取り上げて具体的手法に言及しながら、今後の組織開発には、研究者が実務家との対話による介入を伴いながら企業ごとに手法を開発し、多様化する現場ニーズへの応答が必要だと述べた。 後者は、松嶋ほか(2018)にまとめられている。具体的には、構築主義(社会構成主義)や物質性に触れながら議論し、以下の方法論的深耕を果たした。a) 例えば、組織ルーティン概念や制度派組織論は、方法論的源流に社会的事物による人々の働きかけに注目する超越論的認識論がある。b) これと対立するように、近年の構造化理論やANTに代表される認識論に回収されない物質的存在に注目する方法論的転回もある。だが、我々が指摘するのは、a) と b) の両者が現象への介入と存在の双方を規定する物質論的転回と呼ばれる実在論的立場を共有する点である。そして、実在論的立場を共有するならば、組織開発は現象への介入に伴い新たに方法を開発する点でプラグマティズムを哲学的基盤にもち、同じ基盤をもつ組織行動論と源流を共にしているのである。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(25 results)