2016 Fiscal Year Annual Research Report
Infection memory: study on antiviral functions of endogenous viruses
Project/Area Number |
26253027
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
朝長 啓造 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (10301920)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | ボルナウイルス / 内在性RNAウイルス / 共進化 / 感染防御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はコウモリゲノムに内在化しているボルナウイルス由来のRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)遺伝子の解析を行った。Eptesicus Endogenous Bornavirus-like L 1(eEBLL-1)と名づけられた内在性遺伝子は、ボルナウイルスのL遺伝子とほぼ同じ長さの、5000塩基以上からなる巨大なオープンリーディングフレーム(ORF)を持っていた。進化学的解析により、eEBLL-1は1180万年以上前にEptesicus属コウモリのゲノムに内在化し、現代に至るまで巨大なORFを維持してきたことが明らかとなった。また、進化の過程においてeEBLL-1に自然選択が作用していることがわかり、機能的なタンパク質をコードしていることが示唆された。eEBLL-1のアミノ酸配列を解析すると、RdRp活性に必須の配列がすべて存在することがわかった。さらに、Eptesicus属コウモリの体内でeEBLL-1がmRNAとして転写されていることを実験的に証明した。これらのことから、eEBLL-1はEptesicus属コウモリにおいて機能的タンパク質をコードすることが強く示唆され、RdRpとして働く可能性が考えらた。哺乳動物はRdRpを持ってない。一方、植物等のゲノムはRdRpをコードしており、抗ウイルス機構や遺伝子発現調節機構において重要な役割を担っていることが報告されている。本研究は、哺乳動物がウイルスからRdRpを獲得したことを示唆する世界で初めての研究であり、哺乳動物とウイルスの共進化の解明する新たな手がかりになると期待された。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(13 results)
-
-
-
-
-
[Journal Article] An RNA-dependent RNA polymerase gene in bat genomes derived from an ancient negative-strand RNA virus.2016
Author(s)
Horie M, Kobayashi Y, Honda T, Fujino K, Akasaka T, Kohl C, Wibbelt G, Muhldorfer K, Kurth A, Muller MA, Corman VM, Gillich N, Suzuki Y, Schwemmle M, Tomonaga K.
-
Journal Title
Sci Rep.
Volume: 6
Pages: 25873
DOI
Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
-
-
-
-
-
-
-
-