2016 Fiscal Year Annual Research Report
Web院内収集とCDISC外部送信機能を持つ汎用医学研究データ収集システム
Project/Area Number |
26253045
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木内 貴弘 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (10260481)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 洋 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 臨床研究センターデータサイエンス部, 臨床疫学研究室長 (40372388)
石川 ひろの 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (40384846)
岡田 昌史 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (70375492)
辰巳 治之 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90171719)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | CDISC / EDC / ヘルスケアリンク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、各医療機関内で稼働し、Webベースで臨床研究情報を収集・管理し、匿名化した情報をCDISC形式で全国集計サーバへ送信できるオープンソースの汎用医学研究データ収集システムの構築・試験運用・評価にある。本システムは、各医療機関内での稼働を想定し、1)院内データ収集機能(データ項目、データ形式、回答データのチェック方式を指定することによって、研究者自身でWeb入力フォームを作成してデータ収集する機能)、2)検査・処方データの自動取得機能(本研究の範囲内では、オープンソース電子カルテOpenDolphin用のみを作成する)、3)CDISC標準データ収集サーバ(当面、UMIN既存のサーバを活用)への匿名化データ送信機能をもつ。本システムにより数多くの医学研究データを安全にかつ効率的に収集できるようになる。 本年度は昨年度までに実現した「院内データ収集機能」について、安定性の向上と実運用を意識した改良を加えた。また、「検査・処方データの自動取得機能」については、昨年度実現した「OpenDolphin上の被験者の背景情報・バイタル・処方データを抽出しCDISC ODM形式で保存する機能」に加えて「CDISC標準データ収集サーバに電子的送付する機能」を実現した。電子的送付についてはSOAP通信とし通信の安全性のためにSSLを利用し利用者管理としてBasic認証により利用者のIDとパスワードによる認証に対応した。臨床研究情報の電子的送付に先立ち、実際の医療現場での実用面を考慮しOpenDolphin上で当該医療機関が参加している臨床試験の管理機能、被験者の臨床試験参加を管理する臨床試験被験者参加管理機能を実装した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の研究に引き続き研究開発を実施した。本年度の予定ではOpenDolphinとCDISC標準データ収集サーバの「接続機能」以外の機能を揃える予定となっており「接続機能」の実装は当初平成29年度の予定としていた。当該機能は本年度に先行で試験実装を試み実装実現したため一部計画の前倒しとなっている。この前倒し実装により研究班員が実際の臨床研究情報を電子送付できるアプリケーション(OpenDolphin電子カルテ)を見ることができるようになり本年度の当初計画であった試験運用・評価をより現実的で具体性のある環境で実施可能となり本研究成果を実際の医療現場で実用する場合に有用と思われる情報を研究期間内で前倒して入手できたことは有益と考えられることから進捗は順調と判断する。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成28年度までにおいて研究目的のうち、1)院内データ収集機能、2)検査・処方データの自動取得(及び当初計画に無い追加の機能としてこれらデータのCDISC ODM形式での保存機能)、3)CDISC標準データ収集サーバへの匿名化データの電子的送付機能の開発を実施した。班会議を開催し改善点を洗い出しリストアップされた改善点に対して開発改良を継続した。並行してCDISC標準データ収集サーバ上に当該研究用のダミー臨床試験を構築し、正しく電子データ送付が実現できるか研究し動作確認を実施した。ここまでで研究コンセプトの妥当性は確認できたと考えるので、平成29年度は実際の臨床試験関連業務に本研究成果を利用するため、多様な臨床試験での利用や運用の観点から検討し、年度内に実施できる範囲で改良を実施する。また、研究成果を学術論文として公表するとともに、今後の実用化に向けて必要となる資料を整備する。
|
Research Products
(7 results)