2014 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト免疫系の制御機構解明を目指した小児免疫不全症の分子病態研究
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26253063
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
安友 康二 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30333511)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 免疫不全 / ゲノム解析 / エクソーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児期に発症する自己免疫疾患あるいは免疫不全症に代表される慢性的なリンパ球の過剰活性化あるいは機能不全に起因する疾患群は、難治性で慢性の経過を辿ることから、その病態を明らかにし、疾患特異的な治療法を開発することは重要な課題である。今回の提案では、家族性免疫不全症の原因遺伝子を連鎖解析および超高速DNAシークエンサーを用いたエクソーム解析により同定し、ヒト免疫疾患の発症に寄与する分子ネットワークおよびヒト免疫系の恒常性を維持する分子機構を明らかにすることを目標としている。 まず、特定の微生物にのみ免疫応答ができない免疫不全症の家系おけるゲノム解析を実施した。本家系構造から、この症候群は常染色体優性遺伝形式で発症していると考えられる。そこで、連鎖解析とエクソーム解析を実施しすることで候補遺伝子を見いだすことを試みた。その結果、6種類の遺伝子が候補としてあげられた。それぞれの候補遺伝子の生体内における発現パターンを観察したところ、PCという遺伝子では免疫細胞で発現が高いことが明らかになった。既に海外学部ループがPC遺伝子を欠損するマウスを樹立していたことから、そのPC欠損マウスを供与してもらい、その解析を進めようとしている段階である。それ以外の候補遺伝子についてはそれぞれの遺伝子をクローニングすることをすすめており、変異を導入した変異体をつくってその変異がどのような機能的な変化を引き起こすかどうかについて検討を行うことを計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に沿って研究を実施する。
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