2015 Fiscal Year Annual Research Report
地球史海洋底断面復元プロジェクト:太古代から原生代への環境大変動解明
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26257211
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
清川 昌一 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (50335999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 耕生 東邦大学, 理学部, 准教授 (00359209)
田中 亮吏 岡山大学, 地球物質科学研究センター, 准教授 (00379819)
堀江 憲路 国立極地研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 助教 (00571093)
伊藤 孝 茨城大学, 教育学部, 教授 (10272098)
後藤 孝介 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (30612171)
尾上 哲治 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (60404472)
菅沼 悠介 国立極地研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 助教 (70431898)
池原 実 高知大学, 自然科学系, 教授 (90335919)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 古原生代 / 第酸化事変 / グリーンストーン帯 / 黒色頁岩 / 縞状鉄鉱層 / スノーボールアース / 海洋性島弧 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度は,1)22億年前の地質帯を掘り抜くガーナ掘削(GHBプロジェクト)のために,5月の連合大会でまず国内ミーティング,9月にGorge Tetteh博士を招き,地質学会で講演および掘削のための打ち合わせを行った.掘削のための業者の手配,コスト,日時などを決めて12月の掘削に望んだ. 2)12月掘削は,ガーナ西部のケープスリーポイント地域,Ezil bay海岸で行われ,当初の計画日時よりも5日ほど延長されたが,無事195mの掘削に成功した. 3)3月にはProject A会合にて,現状報告会と来年に向けての方針を議論した. 4)3月は7億年前のエジプト地質調査を行い,詳細な地質図・断面図・柱状図の作成に成功した.新たに2カ所の不整合層を発見し,グリーンストーン帯が陸化後の2つの堆積盆が発達したことが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの進捗状況 本年度は,ガーナにおける掘削を行うことが最大の目標であった.12月の掘削にて掘削会社との前金の振り込み証明が確認が取れず,なかなか掘削がスタートしなかったが,ガーナ大学のフランク教授の力沿いにより成功した.掘削コアも順調に運ばれ,現在博多港にて税関が通過することを待っております.今後予定通り5月より,半割を行い,試料配布により分析を開始していく. エジプト調査もほぼ全体の地層分布が明らかになり,新たに2カ所の不整合などが見つかっている.現在試料を送っており,持ち帰り試料について即年代測定およびREE分析を行っている.
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Strategy for Future Research Activity |
1)掘削については,コアを取得して5月高知コアセンターにて半割をおこない配分を行う.詳細な記載や薄片観察を中心に10月頃まで記載をおこない,平行して,炭素・硫黄の同位体測定を始める.また,パイライトに関してはRe/Osの同位体より形成年代を求める予定である. 2)エジプトについては,鉄沈殿物のREE,堆積場年代の精度を上げることを行う.なぜこの時代鉄が沈殿したかを,改めて考察する. カナダ・ケープスミス・フリンフロン帯の地層調査を行う.カナダ地質調査所との合同調査になる.19億年前の海洋堆積物の比較をおこない大酸化作用後の深海底状況を明らかにする.
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Research Products
(22 results)